会場には6台の機材から霧の輪が発射され、鑑賞者の間を通ってスクリーンへ到達する。日本人建築家、村上あずさと英国人アーティストのアレキサンダー・グローヴスによるデザインユニットA.A.Murakami ...
日本人建築家、村上あずさと英国人アーティストのアレキサンダー・グローヴスによるデザインユニットA.A.Murakami 。Studio Sweine名義でアートやデザイン、建築、映像など分野を横断した作品を制作し、2017年のミラノ・デザイン・ウィークではファッションブランドCOSとコラボレーションしたインスタレーション『New Spring』がデザインアワードを受賞した。20年からはA.A.Murakamiとしてデジタルアートにも意欲的に取り組んでおり、昨年2月に開催されたNFT Parisではデジタルとリアルを融合させた体験型のインスタレーションが話題となった。パリで発表された『The Passage of Ra』が現在、日本科学未来館で開催中だ。NFTアートの取り組みについて、A.A.
フィジカルな作品を制作してきたふたりが初めてNFTアートに挑んだのは2022年、オンライン上のギャラリー、Art Blocksで発表した『Floating World Genesis』だ。空間にふわふわと漂う細胞のような泡は生命の誕生を想起させ、その独自のスタイルは「はかないテクノロジー(Ephemeral Tech)のパイオニア」と呼ぶに相応しい。 「フィジカルな世界でアートワークを行ってきましたが、イマジネーションの産物であるアートを、デジタルの世界でどのように表現できるのか興味をもつようになりました。形ある作品は触れることができますが、いつかは壊れて無くなってしまう。対してブロックチェーン上の作品は、情報として永遠に存在し続けることができるのです」手に触れると消えてしまう霧は、はかなさの象徴だ。「日本人は桜の花が散る情景から時の移ろいを感じたり、歴史的建築物が年月を経て錆びたりすることに価値を見出している。そんなメランコリックな感情にインスピレーションを受けています」
ジェネラティブ・アートで表現された波は、現実の霧に呼応して偶然性と自律性を獲得し、一回限りの動きを提示する。一度として同じもののないデジタル映像を前に、観客はまるで自然の情景を眺めているような感覚にとらわれるのだ。「フィジカルとデジタルの関係は物質と情報の関係にたとえられます。情報というDNAをコードに還元することで、生命体としてのアートが生まれる。デジタル作品は触れることはできませんが、人々の無意識に訴えかけるアイデアの力を表現できるのです」宇宙とは何か、生命とは何かという本質的で神秘的な問いに対し、古くは宗教がその答えを担っていたが、現代では科学やアートがその役割を果たしていると言う。古代エジプトで崇められてきた太陽神・ラーや、自然の中に神を見出してきた日本人の感覚を呼び覚ます本作品は、時空を超えた体験型アートの新しい地平を開くだろう。
ロンドンと東京を拠点に活動するデザインユニットA.A.Murakami。自然とデジタルの境界が溶け合い、曖昧になっていくような体験を生み出す作風が特徴。ニューヨーク近代美術館(MoMA)やフランスのポンピドゥセンター、香港のM+に作品が所蔵されており、国際的な活躍の場を広げているTEL:03-3570-9151
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