長年の歴史を持つ「としま能の会」が、としま未来文化財団設立40周年を記念して開催。今回は初めて能楽堂を会場とし、昼夜2公演で能楽の魅力を届ける。伝統芸能の継承を目指し、小学生の子方による「鞍馬天狗」も上演。
「 としま能の会 」は、1988年から2022年まで毎年開催されていた能楽の会。この数年はコロナの影響を受けて公演を休んでいたが、その間もアウトリーチ公演や能楽講座といった形で能楽の魅力を広め、能楽文化の普及に努めてきた。そんな「 としま能の会 」が、としま未来文化財団の設立40周年を機に開催される。長年、「 としま能の会 」に携わり、演者でありつつ後進の育成、普及活動にも力を入れている 観世喜正 は、「東京都内には能楽堂と呼ばれる専用の劇場がたくさんあるため、公演の数は確保されていますが、地方の都市だとなかなか能を観るチャンスを作れないという実情があります。そんな中、 豊島区 では能楽だけでなく、多くの芸能・古典芸能を観るための取り組みを大変前向きに長年継続されており、私たちも力を得ることができて、大変うれしく思っておりました」と語る。さらに「 豊島区 全体の芸術・文化芸能の活発さも聞いております(笑)。今回は私どもの能楽堂(矢来能楽堂)をお使いいただく形になりましたが、それもいいウェーブになっているのではないかなと思っております」とニコリと笑った。 その言葉の通り、「第36回 としま能の会 」の大きなトピックの一つに、“初めての能楽堂開催”がある。「 としま能の会 」は、1988年に「東京国際演劇祭池袋’88」の一環として「としま薪能」の名で開催された。能楽評論家の山崎有一郎監修のもと、東京・東池袋中央公園に特設能舞台が設けられ、 豊島区 在住の狂言方和泉流能楽師であった初世野村萬(当時四世万之丞)をはじめとする能楽師たちが出演。現在の「 としま能の会 」に続く礎を築いた。喜正は「まだ大学生だった頃、薪能の時代に初めて参加させていただきました。しかし、天候不順等で野外での催しが難しいことから屋内に移り、 豊島区 内のいろいろな場所を使わせていただくことになりました。今回は、能楽堂という能のメインステージに足を運んでいただく機会を、区民の皆さんに持っていただきたいという思いもありましたので、たまにはぜひ能楽堂にお出ましくださいませと。ウェルカムな気持ちでいっぱいでございます(笑)」と話す。今回の「 としま能の会 」では、「妖怪と精霊」をテーマに昼夜2公演で別演目が披露される。昼公演には、狂言「蚊相撲」と白頭の小書(特殊演出)で上演される能「殺生石 白頭」、夜公演には狂言「蟹山伏」と能「 鞍馬天狗 」がラインナップされ、喜正は「殺生石 白頭」で玉藻前、「 鞍馬天狗 」で山伏・大天狗を勤める。なお、夜公演の「 鞍馬天狗 」では子方が一般公募され、 豊島区 内在住・在学の小学生によって演じられる。 喜正は「 伝統芸能 の継承という意味では、お子様のうちに親しんでいただくことが一番。お子様が出演するとなれば、学校で話題になるでしょうし、『能なんてわからない』という家族や親戚の方も観に来てくださる。縁遠いと思っていた 伝統芸能 が近くに感じられる大きなきっかけになりますので、『 鞍馬天狗 』がチョイスされたのは私にとっても望外の喜びでございます」と目を細めた。実は、取材現場に居合わせた「 としま能の会 」企画担当は、自身が一般公募の狂言公演に参加したことをきっかけに能楽にハマり、稽古を続けるようになったのだとか。そんな経験をもとに、今回は本物の能舞台に立てるという貴重さも相まって、能楽に前のめりになってくれる人を少しでも増やしたいという思いが企画の背景にあったことを明かした。 演目について聞くと、喜正は「『殺生石』は上演機会も多く、親しみやすい曲です。今回は白頭の小書で上演しますが、能では頭が白くなるとパワーアップした様子、老練さなど、いろいろな意味を持たせることができます。面白いことに『 鞍馬天狗 』にも白頭の小書がありますが、こちらは白くなると動きがゆっくりになる。一方で『殺生石』では動きがより多くなって、九尾の狐っぽいイメージが増幅されるので、楽しめると思います。劇場やホールで上演する際は、動きが多かったり、空間に対して充実した演技ができたりする演目に偏りがちですが、能舞台では能の本来の魅力を打ち出す形で好きなようにできる。そのあたりもご覧いただければ」と説明した。改めて喜正に、3年ぶりの復活となる「 としま能の会 」への思いを聞いた。「『 としま能の会 』の“らしさ”とは何かを毎年考えて、より良い企画をお届けしたいという思いで参加させていただいております。『 としま能の会 』では公演だけでなく、講座や出張授業を通しての指導など、多方面での働きかけをしていますが、このような活動を続けておりますと、長い目でいろいろな企画が継続することが重要ではないかと感じております。その部分でお手伝いをしていきながら、いい演目をお届けできたらなと。日本の伝統文化に興味を持たれる方が増えている昨今ではございますが、能・狂言を生で観たことがない方も大変多いと思いますし、ことお子様については観劇・観能の経験自体が少ない。今回のように実際に舞台に出たり、観たりして、自分たちが関わることで次へと続いていく、多くの人に発信できるという体験を知ってもらえるとありがたいなと思います」と次世代への期待の言葉で締めくくった。出演: 観世喜正 、野村万蔵、野村万之丞、野村拳之介、河野佑紀、 観世喜正 、野口能弘、野村眞之介、杉信太朗、幸信吾、柿原光博、梶谷英樹、弘田裕一、遠藤喜久、坂真太郎、中森貫太、中所宜夫、鈴木啓吾、小島英明、中森健之介、筒井陽子出演:鈴木啓吾、野村万之丞、石井康太、河野佑紀、野村拳之介、 観世喜正 、坂賀子、 豊島区 内在住・在学の小学生、福王和幸、村瀬慧、野村万蔵、野村拳之介、杉信太朗、岡本はる奈、原岡一之、梶谷英樹、駒瀬直也、奥川恒治、永島充、鈴木啓吾、佐久間二郎、桑田貴志、奥川恒成、石井寛人、金子似智翔.
「としま能の会」は、1988年から2022年まで毎年開催されていた能楽の会。この数年はコロナの影響を受けて公演を休んでいたが、その間もアウトリーチ公演や能楽講座といった形で能楽の魅力を広め、能楽文化の普及に努めてきた。そんな「としま能の会」が、としま未来文化財団の設立40周年を機に開催される。長年、「としま能の会」に携わり、演者でありつつ後進の育成、普及活動にも力を入れている観世喜正は、「東京都内には能楽堂と呼ばれる専用の劇場がたくさんあるため、公演の数は確保されていますが、地方の都市だとなかなか能を観るチャンスを作れないという実情があります。そんな中、豊島区では能楽だけでなく、多くの芸能・古典芸能を観るための取り組みを大変前向きに長年継続されており、私たちも力を得ることができて、大変うれしく思っておりました」と語る。さらに「豊島区全体の芸術・文化芸能の活発さも聞いております(笑)。今回は私どもの能楽堂(矢来能楽堂)をお使いいただく形になりましたが、それもいいウェーブになっているのではないかなと思っております」とニコリと笑った。 その言葉の通り、「第36回としま能の会」の大きなトピックの一つに、“初めての能楽堂開催”がある。「としま能の会」は、1988年に「東京国際演劇祭池袋’88」の一環として「としま薪能」の名で開催された。能楽評論家の山崎有一郎監修のもと、東京・東池袋中央公園に特設能舞台が設けられ、豊島区在住の狂言方和泉流能楽師であった初世野村萬(当時四世万之丞)をはじめとする能楽師たちが出演。現在の「としま能の会」に続く礎を築いた。喜正は「まだ大学生だった頃、薪能の時代に初めて参加させていただきました。しかし、天候不順等で野外での催しが難しいことから屋内に移り、豊島区内のいろいろな場所を使わせていただくことになりました。今回は、能楽堂という能のメインステージに足を運んでいただく機会を、区民の皆さんに持っていただきたいという思いもありましたので、たまにはぜひ能楽堂にお出ましくださいませと。ウェルカムな気持ちでいっぱいでございます(笑)」と話す。今回の「としま能の会」では、「妖怪と精霊」をテーマに昼夜2公演で別演目が披露される。昼公演には、狂言「蚊相撲」と白頭の小書(特殊演出)で上演される能「殺生石 白頭」、夜公演には狂言「蟹山伏」と能「鞍馬天狗」がラインナップされ、喜正は「殺生石 白頭」で玉藻前、「鞍馬天狗」で山伏・大天狗を勤める。なお、夜公演の「鞍馬天狗」では子方が一般公募され、豊島区内在住・在学の小学生によって演じられる。 喜正は「伝統芸能の継承という意味では、お子様のうちに親しんでいただくことが一番。お子様が出演するとなれば、学校で話題になるでしょうし、『能なんてわからない』という家族や親戚の方も観に来てくださる。縁遠いと思っていた伝統芸能が近くに感じられる大きなきっかけになりますので、『鞍馬天狗』がチョイスされたのは私にとっても望外の喜びでございます」と目を細めた。実は、取材現場に居合わせた「としま能の会」企画担当は、自身が一般公募の狂言公演に参加したことをきっかけに能楽にハマり、稽古を続けるようになったのだとか。そんな経験をもとに、今回は本物の能舞台に立てるという貴重さも相まって、能楽に前のめりになってくれる人を少しでも増やしたいという思いが企画の背景にあったことを明かした。 演目について聞くと、喜正は「『殺生石』は上演機会も多く、親しみやすい曲です。今回は白頭の小書で上演しますが、能では頭が白くなるとパワーアップした様子、老練さなど、いろいろな意味を持たせることができます。面白いことに『鞍馬天狗』にも白頭の小書がありますが、こちらは白くなると動きがゆっくりになる。一方で『殺生石』では動きがより多くなって、九尾の狐っぽいイメージが増幅されるので、楽しめると思います。劇場やホールで上演する際は、動きが多かったり、空間に対して充実した演技ができたりする演目に偏りがちですが、能舞台では能の本来の魅力を打ち出す形で好きなようにできる。そのあたりもご覧いただければ」と説明した。改めて喜正に、3年ぶりの復活となる「としま能の会」への思いを聞いた。「『としま能の会』の“らしさ”とは何かを毎年考えて、より良い企画をお届けしたいという思いで参加させていただいております。『としま能の会』では公演だけでなく、講座や出張授業を通しての指導など、多方面での働きかけをしていますが、このような活動を続けておりますと、長い目でいろいろな企画が継続することが重要ではないかと感じております。その部分でお手伝いをしていきながら、いい演目をお届けできたらなと。日本の伝統文化に興味を持たれる方が増えている昨今ではございますが、能・狂言を生で観たことがない方も大変多いと思いますし、ことお子様については観劇・観能の経験自体が少ない。今回のように実際に舞台に出たり、観たりして、自分たちが関わることで次へと続いていく、多くの人に発信できるという体験を知ってもらえるとありがたいなと思います」と次世代への期待の言葉で締めくくった。出演:観世喜正、野村万蔵、野村万之丞、野村拳之介、河野佑紀、観世喜正、野口能弘、野村眞之介、杉信太朗、幸信吾、柿原光博、梶谷英樹、弘田裕一、遠藤喜久、坂真太郎、中森貫太、中所宜夫、鈴木啓吾、小島英明、中森健之介、筒井陽子出演:鈴木啓吾、野村万之丞、石井康太、河野佑紀、野村拳之介、観世喜正、坂賀子、豊島区内在住・在学の小学生、福王和幸、村瀬慧、野村万蔵、野村拳之介、杉信太朗、岡本はる奈、原岡一之、梶谷英樹、駒瀬直也、奥川恒治、永島充、鈴木啓吾、佐久間二郎、桑田貴志、奥川恒成、石井寛人、金子似智翔
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