【高齢者の正しいクスリとの付き合い方】ある場所でできた二次血栓が移動して他の場所の血管を塞いでしまう病気を塞栓症といい、代表的なものが「肺塞栓」と「脳塞栓」にな...
ある場所でできた二次血栓が移動して他の場所の血管を塞いでしまう病気を塞栓症といい、代表的なものが「肺塞栓」と「脳塞栓」になります。いずれも命に関わる重篤な病気なので、いかに予防するかが重要で、「抗凝固薬」はそのために用いられます。
抗凝固薬の成分にはいくつか種類がありますが、深部静脈血栓症や下肢静脈瘤、心房細動のいずれにも使えるかというとそうではなく、成分ごとに使える病気が異なってきます。また、抗凝固薬のひとつであるワルファリンは、クスリの性質上、納豆、クロレラ、アロエなどのビタミンKを多く含む食品が摂取できないという注意点もあります。 治療や検査に伴い抗凝固薬を休薬しなければならない場合、抗凝固薬の効果は可逆的、つまりクスリが体内からなくなれば効果もなくなるため、休薬期間は短くて済みます。多くが1〜3日程度の休薬で十分となっています。 ここまで4回にわたって血をサラサラにするクスリについてお話ししてきましたが、簡単にまとめてみます。動脈において血小板が主体となってできる一次血栓(白色血栓)の予防に用いられるのが「抗血小板薬」で、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化に起因して起こる病気の治療・予防を目的としています。一方、動脈、静脈に関係なく血流が滞ってしまう場所において血液凝固因子の作用によってできる二次血栓(赤色血栓)の予防に用いられるのが「抗凝固薬」で、肺塞栓や脳塞栓(塞栓性脳梗塞ともいいます)といった塞栓症の予防を目的としています。血をサラサラにするクスリを使っていて出血を伴う検査や治療の予定がある場合には、休薬が必要になります。抗血小板薬のうちクスリの効き方が不可逆的なものについては、休薬期間が長く必要です。それ以外の抗血小板薬や抗凝固薬はクスリの効き方が可逆的なので、休薬期間は短めになります。いずれにしても主治医の指示に従って休薬するようにしてください。
血をサラサラにするクスリを使っていると、そうでない場合に比べて確かに血は止まりにくくなっています。でも絶対に止まらないわけではなく、「止まりにくくなっている」だけなので、ケガをしても焦らず、ティッシュなどでしっかり圧迫して止血すれば大丈夫です。
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