豊中市の「ローズ球場」は、土と芝の入れ替え、スコアボードのLED化などにより利便性が高まった。かつて「豊中グラウンド」は、1913年に建設され、高校野球の歴史を刻んだ初代会場となった。阪急が一度野球から撤退した後も、再び野球ビジネスに参入した。甲子園は、高校野球の伝統と歴史を守り続ける重要な場所として知られる。
市の花が「バラ」であることから通称「 ローズ球場 」と親しまれる。アマチュアをはじめ、オリックスが2軍戦を開催してきた。土と芝の入れ替え、スコアボードのLED化など、さらに利便性が高くなった。その豊中市は「 高校野球 発祥の地」とうたわれている。かつて ローズ球場 近くにあった「 豊中グラウンド 」では「第1回全国中等学校優勝野球大会」が行われた。それが現在の「 全国高等学校野球選手権大会 」だ。
豊中グラウンドは1913年（大2）5月、箕面有馬電気鉄道（現在の阪急電鉄）が沿線の活性化を狙って建設したものだ。すでに現在の宝塚歌劇団にあたる「宝塚新温泉（宝塚ファミリーランド）」を開場し、エンターテインメントの礎になった。大阪梅田に百貨店を開業、終点に宝塚少女歌劇団（後の宝塚歌劇団）を作った。沿線間の豊中グラウンドに展開したのが「野球」だった。“阪急式”のビジネスモデルを、西武、東急などがマネをした。そこで第3回大会から阪神電気鉄道が西宮市に建設した鳴尾球場に移して行われた。甲子園球場で開催されるようになったのは、24年の第10回大会からだ。同球場はその年8月1日に「甲子園大運動場」としてオープンした。そこには当時の優勝旗をはじめ、歴代優勝校のユニホーム、ペナントなどがディスプレーしてある。また大阪朝日新聞社が1913年7月1日号として掲載した「本社主催...
いったん野球経営から撤退した阪急が、再び阪神を統合して野球ビジネスに乗り出したのは、なんとも皮肉なことだ。ただ甲子園はずっと高校野球の聖地として息づいてきた。そのルーツをたどるのにふさわしい日になった。（敬称略）
ローズ球場 高校野球 豊中グラウンド 阪急電鉄 全国高等学校野球選手権大会
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