「ふじのくに→せかい演劇祭2024」より、トーマス・オスターマイアー演出の「かもめ」と、「ふじのくに野外芸術フェスタ2024 静岡 SPAC『白狐伝』」が昨日5月3日に、それぞれ静岡・静岡芸術劇場、静岡・駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場で開幕した。
昨日、初日を終えた宮城は「今日は演劇祭後半の2演目、シャウビューネの『 かもめ 』とそれからSPACの『白狐伝』で、“ かもめ ”と“キツネ”の2演目でした。しかも、『 かもめ 』の方は静岡芸術劇場での上演とはいえ舞台上に実質的な仮設客席を作るというしつらえで、『白狐伝』の方も駿府城公園に仮設の劇場を作っている。こうやって場所そのものを作るところから演目を立ち上げるというのは、東京での観劇体験にはあまり多くない、この演劇祭ならではの楽しみになっているのではないかと思います」とコメントした。上演時間は、「 かもめ 」が約3時間30分で、「白狐伝」が約1時間40分。いずれも公演は5月6日まで。」を演出した中島諒人の対談を掲載している。今日は演劇祭後半の2演目、シャウビューネの「 かもめ 」とそれからSPACの「白狐伝」で、“ かもめ ”と“キツネ”の2演目でした。しかも、「 かもめ 」の方は静岡芸術劇場での上演とはいえ舞台上に実質的な仮設客席を作るというしつらえで、「白狐伝」の方も駿府城公園に仮設の劇場を作っている。こうやって場所そのものを作るところから演目を立ち上げるというのは、東京での観劇体験にはあまり多くない、
特にオスターマイアーさんの「かもめ」は、彼の演劇人生の一つの集大成のような大作で、静岡だけの特別演出で上演されています。仮設の舞台の周りを客席が半円形に囲む形で、客席から舞台がものすごく近い状態で観客に体験してもらって、この演劇体験というのは相当濃密なもので、これもまた稀有な体験をお客様にしていただけたのではないかなと思います。 一方の「白狐伝」は、駿府城公園という様々な歴史を経て様々な死者たちが眠る場所で、自然と人間の関係を扱っています。なんと100年前にある種の近代批判をしていた岡倉天心の、現代的な、つまり人間が自然に対して支配し略奪していく近代のヨーロッパのやり方を根底から見直さなければいけないというメッセージが、今日ほど切実に響くタイミングもない。岡倉のメッセージ、彼の生前にはほとんど上演されることもなく封印された遺書のようになっていたこの「白狐伝(THE WHITE FOX)」が、まさに地球環境のことにみんなが興味を持っている今日に解き放たれて、そしてたくさんの木々に囲まれた中での上演を見ていただいたことで、お客様の心に届いたんじゃないかと思っています。岡倉も「以て瞑すべし」と僕は勝手にですけど思っています。
かもめ ふじのくに野外芸術フェスタ2024 静岡 SPAC『白狐伝』 宮城聰
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「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」宮城聰と中島諒人が語る、“これまでのつながり”から生まれたSPAC×鳥の劇場「友達」そしてSPAC新作「白狐伝」1959年、東京都生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。1990年にク・ナウカを旗揚げ。2007年に、SPAC芸術総監督に就任。2017年に「アンティゴネ」をフランス・アビニョン演劇先のオープニング作品として法王庁中庭で上演した。代表作に「王女メデイア」「マハーバーラタ」「ペール・ギュント」など。近年はオペラの演出も手がけ2022年にフランス・エクサンプロヴァンス音楽祭にて「イドメネオ」、ドイツ・ベルリン国立歌劇場において「ポントの王ミトリダーテ」を演出した。2004年に第3回朝日舞台芸術賞、2005年に第2回アサヒビール芸術賞を受賞。第68回芸術選奨文部科学大臣賞(演劇部門)受賞。19年4月にフランス芸術文化勲章シュバリエを受章。
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