春は新しいことを始めるのに良い季節だ。これから一歩を踏み出す方々に、ご紹介したい言葉がある。「Procrastinate(プロクラスティネイト)」という英単語だ。「物事を先延ばしにする」という意味で、「やるべきと分かっているのに、ぐずぐずと手を付けられないでいる」というニュアンスがある。初心者や経済が苦手な人が投資やお金の問題に向き合う姿勢、いや、「向き合わない姿勢」を、これほどぴったりと表す
春は新しいことを始めるのに良い季節だ。これから一歩を踏み出す方々に、ご紹介したい言葉がある。「Procrastinate(プロクラスティネイト)」という英単語だ。「物事を先延ばしにする」という意味で、「やるべきと分かっているのに、ぐずぐずと手を付けられないでいる」というニュアンスがある。
初心者や経済が苦手な人が投資やお金の問題に向き合う姿勢、いや、「向き合わない姿勢」を、これほどぴったりと表す言葉はなかなかない。お金そのものが嫌いな人は少ないが、お金のことを考えるのは面倒という人は多い。日本ではなお「お金のことにこだわるなんて」という風潮も根強い。だが、それは誤解だ。簡単とはとても言えないが、経済や投資、マーケットは、実際に触れてみれば面白い。最初のハードルさえ超えれば、「マネーの世界」を自分のペースで楽しめるはずだ。 2020年春に始まった「日経マネーのまなび(まねび)」では、投資・経済入門の動画解説「教えて高井さん」と、実践的なノウハウや年金など社会保障の勘所をベテラン記者の「山本さん」が紹介する「なるほどポンッ!」を展開してきた。そんな疑問に答えるため、従来型の記事よりもぐっとハードルを下げられる動画というツールを選んだ。新しいことを知るのに「まずは動画検索」という若い世代に届けたいという思いもある。Procrastinateの名詞形を使ったこんな言い回しがある。「時は金なり(Time is Money)」という名高い文句と一緒に考えると、「先延ばし」の本質が浮かび上がる。