〈独自〉王将前社長「殺されるかも」 事件直前周囲に話す 当時、大東さんは王将と特定の企業グループとの不適切取引を巡る問題解消に取り組んでいた。
中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービス前社長の大東(おおひがし)隆行さん=当時(72)=が平成25年に京都市山科区の本社前で射殺された事件で、事件直前に大東さんが周囲に「殺されるかもしれない」と話していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。当時、大東さんは王将と特定の企業グループとの不適切取引を巡る問題解消に取り組んでおり、京都府警と福岡県警の合同捜査本部は経緯や事件との関連を調べている。捜査関係者によると、大東さんは事件の約1年前から周囲に複数回にわたり「殺されるかもしれない」と漏らしていた。当時、不適切取引を巡る問題以外にトラブルは抱えていなかったという。王将を巡っては、事件後の28年、同社設置の第三者委員会が、創業家が代表権を握っていた王将側と企業グループの経営者との間で、不適切取引が長年続いていたとの報告書を公表。王将側から200億円超が流出したなどと認定した。12年に社長に就任した大東さんは関係を解消しようとし、取引を調べた社内報告書(非公表)がまとまった約1カ月後に殺害された。
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