連続調査 第3回 地方の障がい者は「不利」なのか? 株式会社ゼネラルパートナーズのプレスリリース
「不利だと思う(58.6%)」「どちらかといえば不利だと思う(23.7%)」を合わせて82.3%が「不利」と回答しました。 「不利ではない」「あまり不利ではない」と答えた方はわずか6.6%にとどまり、地域間格差は当事者の共通認識となっていることがうかがえます。
「不十分だと思う(44.1%)」「やや不十分だと思う(22.4%)」を合わせて66.5%が不十分と回答。 居住地域別に「不十分」計を見ると、地方居住者で82.5%、関東甲信越(東京以外)で69.4%、都市部で54.0%と明確な勾配を示しました。 正社員・無期雇用52.2%、契約社員・有期雇用60.0%、パート・アルバイト70.8%、離職中(過去就労経験あり)76.0%と、雇用が不安定なほど選択肢を狭く感じている傾向がはっきりと現れました。
「地域格差」と「雇用形態格差」が重なる構造が見えてきます。 比較した6項目すべてで、約6〜8割が都市部との差を感じていると回答。 最も差を感じられているのは「求人・募集の数」(81.6%)で、続いて「給与・賃金水準」「通勤・移動のしやすさ」(ともに77.0%)となりました。 一方、「障がいへの配慮・合理的配慮の充実度」は他項目より低い59.9%にとどまり、当事者は配慮の提供レベルよりも、選択肢・賃金・移動条件のほうを地方の不利として強く認識していることがわかります。
都市部居住者を除いた116人のうち、63.7%が都市部への転居でキャリア改善の可能性を感じていると回答。 一方で「不利」と感じる82.3%との差は、「格差は感じているが、必ずしも転居は望めない」層の存在を示しています。
「移住で改善する」と思う率を障害種別に見ると、発達障害68.2%、身体障害67.2%、知的障害60.0%(n=5)に対し、精神障害は54.8%と10ポイント以上低い結果に。 通院や支援関係の継続、環境変化への耐性など、精神障害特有の事情が背景にあると考えられます。
「地域格差は感じているが、移動という解決策は選びにくい」という構造的なジレンマが浮かび上がります。 「解消されると思う(18.4%)」「ある程度は解消されると思う(53.9%)」を合わせて72.4%が、リモートワークによる格差解消に期待していることがわかりました。 「リモートワークができない職種・業務が多いから」が77.4%で突出して多く、「給与水準や雇用の質の差はリモートでは解消されないから」54.8%、「地方の企業自体の求人数・種類が少ないから」45.2%が続きました。 リモートワークは万能の解決策ではなく、構造的な制約があることを当事者は冷静に見ていることがうかがえます。
「リモートワーク対応求人のさらなる拡大」(52.0%)が最多となり、「障がい者雇用に関する地方企業への啓発・教育」(47.4%)「地方への企業進出・特例子会社の設置促進」(44.7%)が続きました。 働き方の選択肢拡大と、地方企業の意識変革を両輪で進める必要性が浮き彫りになりました。 今回の調査で改めて確認されたのは、地域格差が当事者にとっての「実感」を超えた、構造的な不利として存在しているという事実です。 求人数・賃金・通勤環境・支援サービス――どの側面を切り取っても、都市部との差が認識されていました。
特に重要なのは、地域格差が単独で存在するのではなく、雇用形態の格差や障害種別による事情と複層的に絡み合っている点です。 地方在住で、不安定な雇用形態にあり、移住も選びにくい――こうした条件が重なる方ほど、現状から抜け出すのが難しい構造になっています。 第2回調査では地方企業の約9割が「都市部と比べて採用が難しい」と回答しており、企業側・当事者側の双方から地域格差の実態が裏付けられたことになります。
これはもはや「個人の事情」では片づけられない、政策的に取り組むべき課題と言えるでしょう。 2026年7月の法定雇用率引き上げを契機に、雇用率という「数」の議論に加えて、地域による機会格差の解消も含めた「質」の議論が求められています。 リモートワークの普及、地方企業の意識変革、特例子会社の地方設置促進など、現地で働ける選択肢そのものを増やす取り組みを並行して進める必要があります。
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