廃棄物火災沈静化に向けた国際協力の現場から 独立行政法人国際協力機構のプレスリリース
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、フィリピン共和国マニラ首都圏ナボタス市で発生した廃棄物処理場火災事案を受け、外務大臣の派遣命令の下、国際緊急援助隊(JDR)専門家チームを現地に派遣しました。4月23日(木)に成田空港を出発した専門家チームは、現地で消火活動に関する技術的助言や、廃棄物管理および環境影響に係る評価・指導などの支援活動を実施。7日間にわたる活動を終え、4月30日(木)、無事に帰国しました。
ナボタス市の衛生埋立施設では、大規模な火災により廃棄物内部で燃焼が継続する深刻な状況が発生していました。 これに対し、本専門家チームは空気の流入を遮断し燃焼を抑制することを基本とする対応を助言。 結果、地表の整地・転圧や覆土といった措置が現地で速やかに講じられ、鎮火に向けた進展が確認されました。 成田空港で行われた解団式では、今回の火災について、燃焼が廃棄物層の内部にまで及んでおり、表面を覆土するだけでは十分な効果が得られない状況であったことが説明されました。
また、JICAの山本糾哉(やまもとただや)国際協力専門員からは、海風の影響を受ける斜面では、側面や下層部から酸素が流入し内部燃焼が継続していたため、斜面上部からではなく下部から順に土を投入・転圧し、空気の流入経路を遮断しながら、段階的に斜面を形成する工法について助言を行ったとの説明がありました。 これを受け、現地では重機やダンプトラックが迅速に投入され、助言に基づく作業が本格化。 煙の発生は日を追うごとに抑制され、鎮静化する区域が拡大するなど、目に見える成果が現れました。
あわせて、二酸化炭素などの大気モニタリングを実施しながら作業が進められ、専門家チームは、消防隊員や作業員の安全確保についても助言を行いました。 高温環境下での作業に伴う二次災害を防ぐため、マスクの着用や作業時間の管理の重要性についても注意喚起を行っています。 国際緊急援助隊(JDR)は、海外で大規模な災害が発生した際、緊急支援を行うため日本政府の決定に基づき派遣されるチームで、JICAはその事務局を担っています。
災害時の医療ケアを担う医療チーム、捜索救助を担う救助チーム、感染症の流行に対応する感染症対策チームのほか、災害地のニーズに合わせて組織される専門家チーム、輸送や支援活動を行う自衛隊部隊などの派遣類型があり、頻発・激甚化する災害に迅速に対応しています。 救助チームは2010年、国連の国際捜索救助諮問グループ(INSARAG)により、最も高度な救助活動ができる「ヘビー級」の国際認証を、また医療チームは2016年、世界保健機関(WHO)により、専門的・組織的な緊急医療が可能なチームとして「EMTタイプ2」の国際認証を受けています。
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