クルマで車中泊をしたり、車中泊とまではいかなくても車内で長く過ごしたりする場合に、必須の装備となりつつあるのがポータブル電源(ポタ電)。充電が必要となるが、クルマのシガーソケットから電源をとったのでは満充電になりにくい。
クルマで車中泊をしたり、車中泊とまではいかなくても車内で長く過ごしたりする場合に、必須の装備となりつつあるのがポータブル電源(ポタ電)。 充電が必要となるが、クルマのシガーソケットから電源をとったのでは満充電になりにくい。
今回はクルマに装着するまでの【設置編】。 設置したあとの使用については【充電と利用編】としてまとめている。 そちらもぜひ参照いただきたい。 クルマでポータブル電源を充電するなら、シガーソケットでいいのでは?
と思うかもしれない。 実際、多くのポータブル電源にはシガーソケットから充電するためのケーブルが付属していて、それを使えば追加投資もクルマの加工もなく一応は充電できる。 しかし、シガーソケットでは大きな問題がある。 それは電力が小さく時間がかかることと、劣化していると安全上の不安があること。
電力で言えばせいぜい100W。 シガーソケットの電流は最大でも15Aで、構造も電極がバネでちょっと密着しているだけ。90Wだとすれば12Vで約7.5Aが連続10時間も流れる。 大電流が長時間流れるのは少し不安がある。 シガーソケットから順調に充電できたとして、アンカーの容量1000Whクラスの「Anker Solix C1000 Gen 2」の場合、90W程度での充電になる。
充電回路の損失などをすべて無視した単純計算では、1000Whのポータブル電源を充電するのには90Wでは約11時間となり、実際にはもっとかかることがアプリでも表示される。 容量が倍の2000Whクラスになると丸1日走っても電力をゼロから満充電まで回復するのは絶対に無理ということになる。 そして、さきほどの安全上の不安とは、もしシガーソケットの電極を汚してしまい、そこに0.1Ωの抵抗分ができたとすると、そこで電力を失うとともに熱になり、1時間で50ccの水が沸騰するくらいの熱量になる。
そこに可燃物があると……なんて想像したくないことになる。 そこで走行充電器の出番となる。 発電機やバッテリに直結して大電流をもらい、大電力でポータブル電源を充電するため短時間で充電できる。 アンカーの説明では約7倍の電力で充電でき、アンカーの2000Whクラスのポータブル電源は「約3時間で満充電」となっている。
高価な走行充電器を買わなくても、バッテリから太い線でポータブル電源に直結すればいいと考えるかもしれない。 ところがそもそもの問題として、直接つないだところでシガーソケットと電圧的には変わらないため、充電が早くなることはない。 走行充電器は大電力を送り込めるようにさまざまな制御をするわけだが、単純に大電力をクルマから拝借したのでは、エンジンを動かすための電力まで奪いかねず、まともにクルマが動かなくなる可能性があるばかりか、クルマのバッテリが上がってしまう恐れや、最悪、クルマの故障につながることもある。
そこで、走行充電器はクルマの発電などの状態を見ながら、連続的にポータブル電源に充電する電力を調整する。 つまりポータブル電源に向かう電圧を変化させながら、安全にできるだけ多くの電力を充電にまわせるよう調整する機能を持っている。 Anker Solix オルタネーターチャージャーの出力は最大で800W。12Vで800Wということはケーブルに60A以上流れることになる。 そのため、取り付けの最大の山場は、60A以上を流せる極太のケーブルを、バッテリから本体までいかに引き回すかということになる。
ここで、Anker Solix オルタネーターチャージャーに入っているものを確認する。 本体、クルマのバッテリに接続するための7mのケーブル、そしてポータブル電源へ接続するためのケーブル。 さらに取り付け用のプレートとネジになる。 付属品のなかでもクルマのバッテリへのケーブルはとくに重い。60A以上を連続して流すことができる電線を2本束ねていて長さが7mあるのだから、それは“銅の塊”であって重くなるのは当然。
電線の種類は説明書などに記載はないが、電線の外径が約7.5mmで60Aが長時間流せることから太さはAWG6(14スケア)と思われる。 プラス側には先端にヒューズボックスが付いていて、実測したところ21mm×27mmの太さで、長さは100mm。 さらに大きな穴でないと通らないが、説明書の注釈には「バッテリ接続ケーブルのヒューズホルダーは取り外し可能」とあるので、ネジを外してヒューズを外せばヒューズボックスが通る大きな穴をあける必要はない。
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