ミニスカートがランウェイに登場することは何も珍しいことではない。だが、それがデニム素材で、しかもメゾンの提案となると話は別だ。時代の寵児ジョナサン・アンダーソンは今期、このカジュアルに映りがちなデニムミニスカートを複数発表した。
デニムミニスカートの復権なるか? クリスチャン・ディオールが1947年に生み出したニュールック。その象徴でもある裾広がりのロングスカートは、ウィリアム・J・ウッドワード夫人の反感を買った。戦後の配給制度の逆をいく潤沢な素材使いを批判し、「Little-Below-the-Knee-Club(ひざ下丈クラブ)」という組織まで結成したのだ。US版『VOGUE』のエディター、Laird Borrelli-Perssonは「スカートに25~40ヤード(約23~37m)もの生地を使用するという発想は、見方によっては、戦時から続く物資不足に直面している最中では度を超えている、あるいは豪華で贅沢な空想だった」と指摘している。 そこから時は流れ、ジョナサン・アンダーソンによるディオールでのウィメンズのデビューコレクションにおいて、ニュールックに敬意を示しつつも、大胆なほど高いヘムラインを探究した。 かくして、デニムミニスカートが新生ディオールを印象づけるピースのひとつとして浮上した。レギュラーカットとほつれた裾であえて普通に見せているが、バックペプラムタキシードや帽子デザイナーのスティーブン・ジョーンズによるトリコーンハットと合わさることで、どことなく幻想的なものへと変貌している。ウォッシュ加工や軽やかなピンク、カーキ、グレーといったカラーが続き、コレクションをフレッシュに引き締めた。 そのウエストバンドの内側にはディオールのラベルが付いており、紛れもなくハイファッションの文脈に置かれている。そして、そのデザインやバランスは、デニムミニの着こなしに新鮮な視点をもたらしているのだ。ラジオDJ のサラ・コックスは、デニムミニの愛好家であることを公言している一人。今年初めにUK版『VOGUE』に寄稿した記事でその偏愛歴を語っているが、このランウェイからもインスピレーションを受けたという。「私自身ここしばらくはデニムミニスカートを履いていませんでした。だけど、ジョナサン·アンダーソンが復活させたのを見て、もしかしたら、一周まわってもいい頃なんじゃないかと思ったんです」 アンダーソンのコレクションは非常にインパクトがあり、その提案は、ファッション市場に広がるデニムミニの気分とも響き合っている。実際、デザイナーズからハイストリートまで、あらゆるシルエットや色、ウォッシュ加工のものが出そろっている。白Tシャツやタンクトップ、少しボタンを外したシャツをさりげなくタックインしてみたり、ディオールの世界観に傾倒しているならトリコーンハットをかぶってみたりするのもいい。彼が証明したようにデニムミニスカートの可能性はほぼ無限大だ。それに脚長効果を狙えるのも嬉しいポイント。この春はフルレングスのデニムに代わって取り入れてみては? 旬なデニムミニスカートをチェック Text: Alice Cary Adaptation: Ryo Todoriki From VOGUE.
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