高市首相が公約に掲げた「給付付き税額控除」について、超党派の会議で制度の「イメージ案」が示されました。支援の対象は
「給付付き税額控除」は、減税と給付を組み合わせて中低所得者を支援する恒久的な仕組みです。 高市首相は2月の衆院選で、飲食料品の消費税率を2年間ゼロにしたのち、この制度を導入することを公約に掲げました。
現在は超党派の「社会保障国民会議」で、制度設計の議論が続いています。 政治部の渡邊翔記者が解説します。 与野党の代表者が集まる会議で示された制度の「イメージ案」では、支援のターゲットを「現役世代で所得の少ない働き手」としています。 理由として、現在の制度ではこうした人たちの税金と社会保険料の負担が重くなっていることが挙げられています。
今回のイメージ案では、手取りを増やすことや、「年収の壁」を理由に働き控えをしなくてもよくなるよう、この制度による支援が必要だとしています。 国際的に見ても、日本の現役世代の働き手は、中低所得者層で税や社会保障の負担が海外より重いというデータがあります。 子どもが2人いる共働きの世帯をモデルケースとした政府の試算によると、アメリカ、フランス、ドイツの欧米3か国の平均と比べて、日本は児童手当などを加味しても、世帯年収がおよそ540万円を下回る層で負担が重くなっています。
■支援は事務負担を考慮し「給付」に一本化 支援の方法については、「給付」に一本化する方針が示されました。
「給付」と「税額控除」を同時に行うと、自治体や事業者などの事務作業の負担が重くなってしまうためです。 制度を早く、スムーズに実施するため、「まずは給付から始める」としています。 今回示された「イメージ案」では、給付額の仕組みも示されました。 具体的な金額の議論はこれからですが、給付の開始ラインは、税金の計算や社会保険の加入の目安となる金額を考慮し、例えば「年収74万円」や「106万円」を超える人とする意見が出ています。
税金がかからない人には一定の額が給付され、その後は所得に応じて段階的に支援額が増え、ある程度の年収で上限に達して定額になります。 さらに年収が増え一定の金額を超えると、支援額は段階的に縮小していく仕組みです。 また、「年収の壁」を超えて負担が増える人や、子育て世帯には支援の加算などを行うとしています。 幅広い人が給付を受けられるようにすればその分給付額は減り、年収の壁などで困っている人への支援効果は薄れてしまいます。
一方で、困っている人への支援を増やそうとすると給付を受けられる人は限定されます。 給付額は「恒久財源の確保とあわせて検討する」ことになっており、政治決断のポイントになりそうです。 これは、お店のレジの税率システムを改修するのに、税率ゼロだと1年程度かかるのに対し、1%であれば半年程度で済むというメーカーからの意見が出たためです。 政府関係者によると、高市総理は税率ゼロでは時間がかかりすぎるとの認識を示しています。




