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「これからをどう生きるか」別れと出会いの春に、終活を思う

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「これからをどう生きるか」別れと出会いの春に、終活を思う
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終活はもう「死の準備」ではなく、「これからをどう生きるか」を見つめ直す前向きな選択肢です。本記事では、終活コーディネーター吉原友美さんの視点から、別れの先にある気づきや、家族に想いを届けるために今でき

終活はもう「死の準備」ではなく、「これからをどう生きるか」を見つめ直す前向きな選択肢です。 本記事では、終活コーディネーター吉原友美さんの視点から、別れの先にある気づきや、家族に想いを届けるために今できることを、やさしく紐解きます。

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。 一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。 自身の家族が早くから他界。 その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。

終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。 また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。 セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。 今年も桜が咲きました。

毎年変わらず、あの淡いピンク色の花びらが空を覆うように広がるたびに、私は不思議な気持ちになります。 桜の花の下を歩くと、懐かしい誰かの顔が浮かんでくることがあります。 もうここにはいない人、遠くに行ってしまった人。 春はそういった「別れ」の記憶まで、一緒に呼び起こしてくれる季節です。

桜はあっという間に散ってしまいます。 満開の美しさが続くのは、せいぜい一週間。 でも、だからこそ人は桜を愛でるのかもしれません。 潔く散る花には、「手放すことの美しさ」が宿っています。

今の終活もまさに、この「手放す」という言葉がキーワードになっています。 ハルメク生きかた上手研究所の2025年調査では、すでにやり終えた終活の第1位が「年賀状じまい」(38.4%)でした。 長年続けてきた習慣を、自分の意思で、清々しく終わらせる。 それは桜が散るような、潔さではないでしょうか。

春はお別れの季節でもあります。 子どもが巣立ち、長年の職場を退き、慣れ親しんだ日常が少しずつ変わっていく。 そのたびに私たちは「終わり」を経験します。 でも、よく考えてみると、終わりはいつも新しい何かの始まりと同じ場所に立っているものです。

桜が散った後の枝に、やがて青々とした葉が芽吹くように。 このコラムを書き始めた頃と今とでは、「終活」の意味合いが大きく変わりました。 かつては葬儀やお墓の準備といった「死後の手配」が中心でしたが、今や終活は「今をよりよく生きるための選択」としてライフスタイルの一部になりつつあります。 前述のハルメク生きかた上手研究所の調査では、終活をすでに始めている人の幸福度は6.48点と、全回答者の6.03点を大きく上回りました。

整えることで、今が豊かになる。 これが現代の終活の本質です。 調査では、終活実施者のうち資産運用を始める方が21.5%にのぼり、家のリフォームや不動産の処分など、暮らしの再設計に取り組む方も増えています。 終活にかかる費用は平均約503万円。

これはもはや「片付け」ではなく、残りの人生への真剣な投資です。

「いかに整えて死ぬか」ではなく、「どう生きるか」を見つめ直す動きが、今の終活の核心にあります。 さらに見逃せないのが「デジタル終活」の広がりです。 パソコンやスマートフォンの中に溜まったSNSのアカウント、写真データ、ネット銀行の口座。 目には見えないこれらの「デジタル遺産」をどう整理するか、今や終活の重要テーマになっています。

スマホの中にある無数の写真や、誰も知らないパスワード。 それらを整理することが、残された家族への最大の思いやりになる時代です。 先日、あるご相談者からこんな話を聞かせていただきました。 長年連れ添ったご主人を見送った後、遺品の整理をしていたら、夫が若い頃から書き溜めていた日記が出てきたというのです。

そこには、妻への感謝と、子どもたちへの思いが、几帳面な文字でびっしりと記されていたといいます。 毎日一緒に暮らしていながら、こんなにも深く愛されていたのだと、初めて知ったとおっしゃっていました。 別れの先に、新しい出会いがあった。 そのお話は今も、私の胸に温かく残っています。

終活は、自分のためだけのものではありません。 あなたの言葉を、あなたの思いを、あとに残る人たちへ手渡すための橋です。 大切な人への手紙でも、エンディングノートのひと言でも、形はどんなものでもかまいません。 あなたの言葉は、きっと誰かの心に届きます。

このコラムをご愛読いただいた読者のみなさまへ、心よりお礼を申し上げます。 終活というテーマと向き合いながら、長い間ページをめくり、私の言葉に耳を傾けてくださったこと、本当にありがたく思っています。 Instagramにメッセージをくださった方、「参考になりました」と声をかけてくださった方、一人一人のお顔を思い浮かべながら、このコラムを書き続けることができました。 終活は、年賀状じまいのような小さな一歩でも、資産の見直しのような大きな決断でも、自分で選び、自分で手放すことが今この瞬間の豊かさにつながっていきます。

先のの調査では、終活を実践している人ほど幸福度が高いという結果が出ていました。 それはきっと、「自分の人生を自分でコントロールしている」という感覚が、心に安らぎをもたらすからではないでしょうか。 どんな形の終活でもかまいません。 桜はまた来年も咲きます。

別れがあるから、出会いがある。 手放すから、新しいものが入ってくる。 終わりがあるから、始まりがある。 この春、みなさまの人生が、また一段と輝きますように。

長い間、本当にありがとうございました。 これまでのご縁に、心から感謝を込めて。 またいつか、どこかでお会いできることを楽しみにしています。

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