EUオーガニックの上をいく、オランダのEKO認定 EKO認定は生産技術だけでなく、買い手へのコミュニケーションや 全体の持続可能性も重視している。オランダにおけるEKO認定の歴史とEUオーガニックとの違いとは? WorldVoiceJapan
である。「持続可能」な社会が達成されることはなく、社会は常に持続可能性を増していくことができる、という考え方だと私は捉えた。
単にオーガニック農業を営むだけでなく、買い手にもその価値をわかってもらい、買ってもらうように努力をすることもEKO認定の特徴だ。EUオーガニック認定が(2)(3)の生産側に特化しているのに対し、オランダのEKO認定は(1)と(3)の消費側にも着目していると言えるだろう。まとめると、オランダではもともとEKOラベルがオーガニックラベルとして使われていたが、2010年に新たにできたEUオーガニックラベルに取って代わられた。そこでEUオーガニックの基準よりもさらに努力している農業経営体はEKO認定を受けられる、という位置づけに変わった。EKO認定は生産技術だけでなく、買い手へのコミュニケーションや 全体の持続可能性も重視している。細かな決まりができたのはほんの最近のことだ。
単に、オーガニック食品には需要があり、今流行っているから、という理由ではなく、オーガニックな生産・消費に私たちの生活を変えていかないと人間は地球で生きていけない、という考えが表れているのがEKO認定のような気がする。強い信念が貫かれているのだろう。 今回はEUオーガニックとオランダのEKO認定に焦点を当てて解説したが、いわゆる「エコ」ラベルはそれだけに限られない。むしろ、これら二つは氷山の一角に過ぎない。溢れる「エコ」ラベル、オランダにはどのようなものがあるのかの紹介や、オランダでオーガニックとEKO認定を受けた農家さんへの取材の様子は、次回以降の記事に書こうと思う。