4月のユーロ圏消費者物価、7.5%上昇 資源高で最高更新
ロシアのウクライナ侵攻に伴う供給不安から資源価格が高騰しており、エネルギーや食品の値上がりが目立っている。域内景気の回復が遅れるなかでも、欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測が強まりそうだ。
物価上昇率が過去最高を更新するのは6カ月連続。原油や天然ガスなどの資源価格が高騰し、ドイツでは3月の生産者物価の伸び率が前年同月比で30.9%と統計で遡れる49年以降で最大になった。コストの増加を販売価格に転嫁する動きが広がっている。 品目別でみた伸び率は、エネルギー価格が前年同月比で38.0%と高水準で推移した。食品は6.4%、エネルギー以外の工業製品は3.8%と物価上昇の裾野が広がっている。エネルギーや食品を除いたコア指数は3.5%で、ECBがめざす2%目標を大幅に上回った。今後はECBがインフレ抑制に動くかどうかが焦点になる。量的緩和策の段階的な縮小を進めており、市場では7月にも利上げに踏み切るとの観測が高まっている。
ECB幹部からも初回の利上げは「現時点では7月が可能だ」(デギンドス副総裁)との発言が出ている。年内にはマイナス金利政策の解除も視野に入りつつあるが、ロシアのウクライナ侵攻が長引くなかで不透明感も強い。
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