「北海道経済の重要プロジェクトが停滞するのではないか」―。先の衆院選後、そんな声が道内の経済界や自治体関係者の間でささやかれています。自民党と公明党の与党が過半数を割る大敗を喫し、特に北海道では野党の...
衆院選序盤の10月18日、石破茂首相(自民総裁)が応援に訪れた石狩市の街頭演説会。自民道連会長で、同市を含む道4区で出馬した前職の中村裕之氏が「総裁が石狩を訪れた意味は大きい。道内には再生可能エネルギーを求めて半導体企業などが進出している。洋上風力を進め、北海道経済を発展させる。その先頭に立ちたい」と、政権中枢と連携した大型事業推進を訴えました。
別の日の札幌市では、「議席を失えば(延伸工事中の)北海道新幹線函館―札幌間に自民国会議員が1人もいなくなる恐れがある。北陸新幹線の工事が始まったら予算を持っていかれるかもしれない。これ以上、延伸を遅らせるわけにいかない」と露骨にアピールする場面もありました。 こうした訴えも届かず、中村氏は、自民派閥の裏金問題による逆風を背景に、小選挙区で立憲候補に敗北し、重複立候補した比例代表の復活当選に甘んじました。他にも、与党であることを前面に支持を訴えた候補はいましたが、結局、小選挙区12と比例8を合わせた道内20議席のうち、与党は自民6議席(前回比4減)、公明1議席(同1減)に対し、野党は立憲が12議席(同4増)、国民民主党が初の1議席を獲得しました。まさに勢力図が塗り変わる展開となったのです。...
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