通信制高校のeスポーツコースは部活動感覚で自由に学べる場

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通信制高校のeスポーツコースは部活動感覚で自由に学べる場
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ルネ高等学校のeスポーツコースは、プロを目指す必須ルートではなく、ゲームを通じて仲間と学び合う部活動的な位置付けとする方針が語られた。卒業後の進路は多様で、ゲームに限らず別の道へ転向してもよいとする教育者の考え方と、学生の実際の体験が紹介されている。

ちなみに,VALORANTクラスの新年度最初の講義は「全員で同じエージェントを使用して,ロールやテクニックの差を学ぶ」といった内容だったこの場の本分はあくまでも 通信制高校 であり, eスポーツ はそのオプション。

専門学校の類いともまた違う形態であることから,時間の流れ方も独特で,同行編集も「昔通ってた定時制高校に似てた」と評した。 ただ,実態としては,プロゲーマーを目指すための場所と断じるべきではなく,そういう道を目指す“ことも”できる場所というほうが正確であった。 各種高校に専門に大学,場所が違えば空気も違うだろうから一概には言えないが,ルネ高ではいちみるさんのようにeスポーツの裏方などに興味を持っている人もいれば,深い考えを持たず,ただ学友とゲームをできる週2日を楽しんでいる人も混ざっている。

こうなると「じゃあ,高校の3年間をゲームに割り振る意義とは? 」などと,ゲームライターという道楽職(あくまで私個人の自認です)を選んだ者らしからぬ,社会的な疑問も頭に浮かんでくる。 美容師などの実業にひも付いた専門学校・コースと比べても,卒業生の9割がその道に(とりあえず)進めるといったルートも存在しない。 今のゲーム業界にはそこまで受けが広い大皿などないのだ。

そのうえで確かなことは……数十名もの高校生が集まり,笑いながらゲームを通じて学んでいける“今”のすばらしさだ。 なにより,今どきは普通高校や名門高校を卒業しようが,未来の保証など誰しもが持ちづらい時代。 問題を陳腐化させるつもりはないが,そもそも池袋キャンパスのeスポーツコース長からして,考え方はこうだ。

「eスポーツコースに通ったからといって,ゲームを続ける必要はないんです。 プロを目指すのであれば,それは全力で応援します。 ですが極論,卒業後にパッタリとやめてしまってもいい。 まったく別の道に行ってしまってもいい。

世の中の人たちの大半は,年齢や環境を契機にそれまで続けていたこと,学んで培ってきたこととは,まるで別の道を進む転機があるものです。 うちの子たちはただ,それがゲームなのかもしれないだけ。 生徒たちの人生にいつか,そういう変化のタイミングがあったとき,この場での思い出を,次に進むための糧にしてもらえるだけで本望です」何度も書いてきたが,ルネ高におけるeスポーツコースは,まるで部活だ。 だから部活的な捉え方でいい。

高校で野球やサッカーに励み,進学後や就職後は趣味にしたり,いつの間にか辞めてしまったりと同じ。 この場の生徒たちにとってのゲームも,それと同じこと。 世の中には「昔は〜〜やってたんですよね」なんて言う人,ごまんといるのだ。 eスポーツコースという名の看板は,その字面から第一印象が決めつけられがちなせいで,我々もすぐに極端な結論に走る。 しかし,今を生きる生徒たちにとっては部活でいい。

「ゲームは好きですけど,講義でゲームやってると,かったるくて飽きてくるんですよww」と笑って話してくれた男子がいたように,今のひとときの付き合いだけでもいい。 昨今は普通高校にeスポーツ部があるように,ルネ高のeスポーツコースもそれとはちょっと違う付き合い方をしているだけ。 日々を楽しむも,全国を目指すも,そこの姿勢やら志やらも当人らの気の持ちよう次第。 ゲームとeスポーツの語を過度に重く捉えて,外からプロだの意義だのと理由をこじつけて,納得しやすく分かりやすい答えを欲しがっているのは,常に我ら大人のほうでしかないのだ。

なかには「将来,大人になったときにねえ――」から始まる構文を口にしたくなった人もいるだろうが,青春時代を駆ける少年少女が聞くことはないだろう。 そんな説教をできるのは,子ども時代にそう言われ,それらを聞き流さずにきっちりと守ったことで,良き人生を歩めている実感がある人くらいのもの。 あなたはそうだっただろうか? この説教をカマせる権利を持つ人は,きっと数えられるくらいしかいないだろうに。

ゲームの代わりに勉学や実業経験を積めたかもしれない,なんていう機会損失も言っても詮なきこと。 無駄なくRTAじみた生き方で成功した人もたくさんいるだろうが,それは世の中の全員じゃない。 ここでの経験が無駄になると決めつける必要もない。 いつかの将来,「まさかあのときの経験が役に立つなんて」と再会するのも,人生の醍醐味の1つだ。

そう。 彼らはここでただ,人とゲームに触れる学校生活を通じて,どこにでもある青春を謳歌していた――などと,キレイにまとめるのは感動ポルノじみているだろうか。 ルネ高・池袋キャンパスは今夏「STAGE:0」に出場予定。 地域ブロック予選を突破すれば,2026年7月12日配信のセミファイナルに進出できる。

△未来のことは分からないし,彼らが抱く夢も知らない。 ただ,みんなで集まって楽しそうに遊ぶ姿は,まぶしくて,うらやましかった

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