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荒谷翔大が恵比寿に響かせた伸びやかな歌、ピアニスト山本由希子の紡ぐ旋律と向き合った夜(ライブレポート / 写真10枚)

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荒谷翔大が恵比寿に響かせた伸びやかな歌、ピアニスト山本由希子の紡ぐ旋律と向き合った夜(ライブレポート / 写真10枚)
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荒谷翔大が6月6日、東京・BLUE NOTE PLACEにて「荒谷翔大 Duo Grand Piano One Man Live」の初日公演を開催した。以降のテキストには公演のネタバレが含まれるので、今後ツアーに参加予定の人はご注意を。

本格的な梅雨の季節を目前に控えた6月の週末。 少し前までの真夏のような暑さから一転、台風一過の北風がひんやりとした空気を運んでいた。 恵比寿ガーデンプレイス内にあるBLUE NOTE PLACEは、吹き抜けの2階建てによる開放感が心地よく、まだ明るさの残る外の光が店内に差し込んでいる。

やがて宵のとばりがゆっくりと下りていく中、食事や飲み物を楽しみながら、着席スタイルで音楽に身を委ねる親密な空間でライブは幕を開けた。 昨年の「ひとりぼっちツアー」以来、BLUE NOTE PLACEでのワンマンライブは2度目となった荒谷。 この日はバンドセットのライブでもおなじみの山本由希子を迎え、ツアーを経てさらに強度を増した荒谷のボーカルと、山本のしなやかで大胆なピアノが真正面から向き合う特別な一夜となった。 定刻を迎え、山本とともに登場した荒谷は、「こんばんは!

」と笑顔で挨拶。 フロア席と2階席のオーディエンスに手を振りながら、「あ、真上にもお客さんが……って、1年前にもこれやりましたね(笑)」と場を和ませる。 そして「話し過ぎると長くなるけん、今日はピアノとのデュオスタイルで早速やりたいと思います」と告げ、1stセットは1stソロアルバム「TASOGARE SOUL」の冒頭を飾る「黄昏ソウル」で始まった。 続く「東京」では、荒谷が無造作にかき鳴らすアコギの弾き語りで始まり、サビで山本のピアノが滑り込むように加わる。

「東京」という言葉をまっすぐに、エモーショナルに繰り返しながら、「君と出逢えた よろこび かなしみも ぎゅっと抱きしめるよ」と歌うこの曲は、ラブソングでありながら、同時に東京という街への思いをつづった歌でもある。 故郷・福岡を離れ、東京で暮らす荒谷にとってこの街は、喜びも悲しみも、言葉にできない思いも飲み込んでいく場所なのだろう。

「ぼくは唄うよ 名もなき夢もすべて この声にのせて」というフレーズは、そんな街の片隅で歌い続ける彼自身の決意のようにも響いた。 スウィングするリズムに、座っていても思わず体が動いてしまう「ピーナッツバター」では、ラップと歌のあわいを漂うような抑制の効いたボーカルから、「きみの隣に 生まれ変わってもいたいの」と、ファルセットを交えたソウルフルなシャウトへと一気に感情を解放していく。 終盤にはジャジーなフェイクも飛び出し、その鬼気迫る声に再び歓声が沸いた。

ミドルテンポのソウルチューン「Osmanthus」では官能的なファルセットを響かせ、「i miss you - Twilight」を経て、1stセットの最後を飾ったのは「真夏のラストナンバー」。 その跳躍するメロディを、荒谷は丁寧に、しかし胸の奥から絞り出すように歌い上げた。 休憩を挟んで始まった2ndセットの前半では、公演ごとに内容を少しずつ変える予定だというカバー曲が披露された。 椎名林檎の「丸ノ内サディスティック」では、ジャジーにリハーモナイズされたコードの上をメロディが滑っていくスリリングな瞬間に、観客は何度も身震いさせられる。

荒谷は「どこにもない、由希子ちゃんのオリジナルアレンジ。 その上で遊ばせてもらいました」と、彼女への賛辞とリスペクトを惜しみなく口にした。 ノスタルジックで和の響きをたたえた「夕凪小焼」を経て、ワルツのリズムに乗せた「i'm in love - Angel」へ。 真夜中にそっと弾き語る子守唄のように、音の隙間を大切にしながら歌われ、山本のピアノソロが寄せては返す波のようにダイナミックに広がっていく。

最後は「心」。 オリエンタルな響きがほのかに漂うメロディラインの余韻を残し、この日のライブは静かに幕を閉じた。

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