米ニューヨーク(NY)株式市場の異変は局地的バブルゆえ、長期的には押し目は買い、との見方に筆者も賛成だ。ただし、米国市場に突如出現した「ツワモノ個人連合軍団」は新勢力として高揚・炎上を繰り返しながら
変異してゆき、市場も新常態として受けとめねばなるまい。既存市場にとって厄介なのは、この新勢力のフォロワーたちが、企業業績・経済政策などのファンダメンタルズや経験的なチャート分析を無視して標的に集団で襲いかかることだ。ニューヨーク市場のアナリストたちは、今後レディットなどの交流サイトへの目配りが必須なことをヒシヒシと感じ始めている。
今や「時の人」になった、ウォールストリート・ベッツの主宰者や同サイト上のカリスマ投資家も、もともとは彼らと変わらないごく普通のサラリーマンであった。前者(主宰者)は投資に興味があった一銀行員で、メディアでインデックス投資や銘柄選別を説く投資アドバイザーたちの「説教」に「聞き飽きて」、非伝統的な投資を語り合うサイトを立ち上げたと語る。その特色として、「もうけ自慢話」だけではなく、「大損嘆き話」もおもしろおかしく語れる雰囲気作りを重視したという。初心者の「もうけねば」という心理的プレッシャーも和らぐ効果があった。先達も損得を繰り返しつつリスク耐性を強めていったと考えれば、気も楽になる。しかし、ネットゆえの炎上リスクには悩まされた。差別的表現のノイズレベルも上がり、それらを削除する「板の掃除」には苦労したと語る。
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