東京 池袋で高齢ドライバーの車が暴走し、母親と幼い娘が死亡した事故から19日で5年です。失われた命を無駄にしたくないと事…
東京 池袋で高齢ドライバーの車が暴走し、母親と幼い娘が死亡した事故から19日で5年です。失われた命を無駄にしたくないと事故防止の活動に取り組んできた遺族は「交通事故が1件でもなくなってほしい」と訴えています。この事故をきっかけに高齢ドライバーの問題が改めて注目され、事故があった年に運転免許を返納した人は高齢者を中心に過去最多となるなど、社会に大きな影響を与えました。事故から5年になるのを前に今月、 NHK の取材に応じた松永さんは「事故の日の絶望から始まって、刑事と民事の裁判、ひぼう中傷や殺害予告も受けた。その中で交通事故を1件でも減らしたいという願いで行動してきて、つらいことも本当にたくさんあったが妻と娘に対する愛と、多くの人に支えられて生きてこられた」と振り返りました。
また「いまも時々、2人がいないという現実が襲ってくる。会いたいけど会えないから『お父さんは頑張ったよ』と胸を張って言えるように生きていきたい。社会から交通事故が1件でもなくなってほしい」と話していました。妻と幼い娘を亡くした松永拓也さんは、事故から5年がたち、刑事裁判も受刑者に賠償を求めた民事裁判もすべて終わったことから、この春、新たな一歩を踏み出しました。刑務所の職員を介して被害者や遺族の心情を加害者に伝える新たな制度を利用し「刑事裁判で無罪を主張され、すごく苦しくつらかったが、真菜と莉子の命を無駄にしたくない、あなたの経験や苦悩も無駄にしたくないので人と人として向き合い、ちゃんと話がしたい」などと気持ちを伝え、8つの質問を投げかけたということです。文書には「どうすればこの事故を起こさずに済みましたか」という問いかけに「運転しないことが大事です」と答えたことが記されていました。そのうえで、松永さんとの面会を受け入れる旨の返答をして、最後に「申し訳ない」と謝罪したということです。松永さんは「真摯(しんし)に前向きに回答してくれたので、率直にうれしく感じた。裁判が終わり利害関係がないなか
松永さんの思いを聞き取り受刑者に伝えた職員は「被害者や遺族は当時のことを語るだけでも大変つらいと思う。被害者の今の思いを受け取った受刑者が反省をさらに深める気持ちになったのであれば効果のある制度だと思う」と話していました。
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