最高裁第一小法廷は、旧統一教会への質問権行使を巡り、教団が回答を拒んだとして文部科学省が過料を科すよう求めた裁判で、教団側の抗告を棄却しました。東京高裁の決定を支持し、教団の田中富広会長に過料10万円を科すとして裁判手続きが終結しました。
宗教法人法に基づく世界平和統一家庭連合（ 旧統一教会 ）への 質問権 行使を巡り、教団が回答を拒んだとして文部科学省が過料を科すよう求めた非公開の裁判手続きで、 最高裁 第一小法廷（中村慎裁判長）は、教団の田中富広会長に過料10万円を科すとした二審東京高裁決定を支持し、教団側の抗告を棄却しました。過料を巡る裁判手続きが終結しました。東京地裁に係属中の 解散命令 請求の判断にも影響を与えることが予想されます。宗教法人法は、法令違反があり、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした宗教法人に対し、裁判所が 解散命令 を出せると規定しています。また、要件に該当する「疑い」があれば、省庁などが 質問権 を行使できることとなっています。同小法廷は、民法の不法行為は故意・過失によって他人の権利や利益を侵害するもので、関与した宗教団体に「法律上の能力を与えたままにしておくことが不適切となる事態も十分ありうる」と指摘しました。法令違反に民法も含めることは「規定の趣旨に沿う」としました。 解散命令 が確定した場合、教団は宗教法人格を失い、税制上の優遇措置が受けられなくなるものの、宗教上の行為は禁止されません。また、宗教法人法は単なる法令違反でなく「著しく公共の福祉を害する行為」を求めていることからも、同小法廷は、民法の不法行為が 解散命令 の判断対象になると解釈しても「規定が過度に緩やかとはいえない」としました。 解散命令 請求の可否を判断するため、文化庁は令和4年11月から計7回、 質問権 を行使しました。教団側は 質問権 の行使自体が違法だと主張していました.
宗教法人法に基づく世界平和統一家庭連合（旧統一教会）への質問権行使を巡り、教団が回答を拒んだとして文部科学省が過料を科すよう求めた非公開の裁判手続きで、最高裁第一小法廷（中村慎裁判長）は、教団の田中富広会長に過料10万円を科すとした二審東京高裁決定を支持し、教団側の抗告を棄却しました。過料を巡る裁判手続きが終結しました。東京地裁に係属中の解散命令請求の判断にも影響を与えることが予想されます。宗教法人法は、法令違反があり、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした宗教法人に対し、裁判所が解散命令を出せると規定しています。また、要件に該当する「疑い」があれば、省庁などが質問権を行使できることとなっています。同小法廷は、民法の不法行為は故意・過失によって他人の権利や利益を侵害するもので、関与した宗教団体に「法律上の能力を与えたままにしておくことが不適切となる事態も十分ありうる」と指摘しました。法令違反に民法も含めることは「規定の趣旨に沿う」としました。解散命令が確定した場合、教団は宗教法人格を失い、税制上の優遇措置が受けられなくなるものの、宗教上の行為は禁止されません。また、宗教法人法は単なる法令違反でなく「著しく公共の福祉を害する行為」を求めていることからも、同小法廷は、民法の不法行為が解散命令の判断対象になると解釈しても「規定が過度に緩やかとはいえない」としました。解散命令請求の可否を判断するため、文化庁は令和4年11月から計7回、質問権を行使しました。教団側は質問権の行使自体が違法だと主張していました
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