Beyond the Breaking News

レースカーもオートマのDレンジで走る時代に! MTより賢いAT「DAT」の楽しさ

アスキー ニュース

レースカーもオートマのDレンジで走る時代に! MTより賢いAT「DAT」の楽しさ
ASCIIASCII.Jp角川アスキー総合研究所

ラリー競技や市販車に採用されているDAT。そもそもDATと普通のオートマティックは何が違うのかを、昨年のSUPER GT GT500クラスチャンピオンであり、GRヤリスのドライバー・山下健太選手に聞いてみた。

富士24時間耐久レースを含む全7戦で争われるこのシリーズに、完全オートマチックトランスミッション(AT)のGRヤリスで参戦するチームが現れた。開発車両である「GR Yaris DAT Racing Concept」を持ち込んだのは、老舗レーシングチームのGR Team SPiRITだ。すでにラリー競技や市販車に採用されているDAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション)の精度を、さらにブラッシュアップすることを目的とした参戦とのこと。昨年のSUPER GTを制した山下健太選手山下選手いわく「普通のオートマチックは、コーナーに入る時にはシフトダウンしません。ブレーキを踏みながらコーナーに入っても、ギアはそのまま。旋回が終わりアクセルを踏み込んだ時点で、加速を検知して初めてシフトダウンします。でも、DATはブレーキを踏んで車速を落とすと、その時点でシフトダウンを開始するんです。しかもクルマの挙動が乱れないように、僕たちプロドライバーがやるブリッピング(エンジンの回転数を合わせるための空ぶかし)しながら。だから最適な回転数とギアでコーナーをクリアできるからタイムロスも違和感もないんです。おそらく、ほとんどの一般ドライバーは、簡単に速く安全に走ることが可能だと思います」「レースに出るアマチュアドライバーの方には、かなりのアドバンテージだと思います。たとえばシフトアップひとつとっても、勝手に最適値でシフトアップしてくれるのですから無駄に回転数を上げてタイムをロスしてしまうことがないんです。シフトダウンに関してはお話ししたとおり、ブレーキとステアリング操作だけに集中できますから、制動距離は飛躍的に短くなりますね。ラップタイムだけで言えば、過去最高タイムを更新するドライバーは多くいるんじゃないでしょうか」 確かに最初はDレンジで走って、シフトポイントやコーナリング中のギアの選択を学習すれば思い切ったドライビングができそうだ。だからといって、いわゆるジェントルマンドライバー(アマチュアドライバー)にのみ恩恵があるわけではなく、もちろんプロにも恩恵がある。 「僕たちプロの場合、速く走るということに限ればまだまだ人間の方が速いです。ですから予選では、パドルシフトでマニュアル走行をします。でも24時間耐久みたいなレースで、疲れてきたときにはDレンジに入れて走行すると思います。それにドライバーって、走りながら色々な操作をしているんです。たとえば、ブレーキバランスを変えたり、ピットからの指示で色々な設定を変えたり。そんなときにDレンジで走っていれば、ミスもしないだろうしタイムもそれほど落ちません。タイム的には、もてぎで言えばコンマ5秒前後しか変わらないところまで来ています」とのこと。SUPER GTの現役チャンピオンのマニュアル操作と、Dレンジでの走行がコンマ5秒以内の差とは、予想以上の精度だと感心させられる。では、どんな部分をブラッシュアップさせているのだろうか。 「現状のDATでも、ほぼほぼ完成に近いと思うんです。走りたいギヤを確実に選択してくれるし、シフトポイントも完璧。おそらくブレーキペダルを踏む踏力を感知して、スピードを予想してシフトダウンしてるんじゃないかな。そうすることで次のコーナーがタイトなのか、高速コーナーなのかを判断してくれる。だから変なシフトチェンジもしません。 ただ、予選でコンマ2秒削らないといけない場合はパドルで操作します。それは路面状況の変化や、タイヤの磨耗など、不確定要にはさすがにまだ対応できないので。それに同じコーナーでも1速下で引っ張ったり、上のギヤを使って走ったりと、人間の感性が優先することもありますから。でも、1年間走らせて最適化していけば最終的には人間を超える可能性もありそうですね」 予想以上に進化しているオートマチックトランスミッション。この先、ドライビングの楽しみという点ではどういう印象なのか聞いてみると「DATが進化したからといって、ドライビングが楽しくなくなることはありませんね。逆にもっとドライビングを楽しめるようになると思います。シフトチェンジを楽しみたい人はMTを選び、速く走りたい人はDATを選ぶようになるのでは? DATに限って言えば、ドライビングに対する高揚感は何ひとつ失っていません。もしかしたら、近い将来大半のドライバーがDレンジに入れてレースしているかもしれませんね」これまで、レースで速く走るにはMTでしっかりエンジンの回転数を合わせて……というのがセオリーだったが、もはやそのような時代は変わりつつある。この先、サーキットでも一般道のように、Dレンジでレースしたりスポーツドライビングを楽しむドライバーが増えていくことは間違いなさそうだ。1963年1月1日生まれ。埼玉県出身。東京写真学校入学後、オートバイ雑誌「プレイライダー」にアルバイトとして勤務。全日本モトクロス、ロードレースを中心に活動。1983年に「グランプリイラストレイテッド」誌にスタッフフォトグラファーとして参加。同誌の創設者である坪内氏に師事。89年に独立。フリーランスとして、MotoGP、F1GPを撮影。2012年より日本でレース撮影を開始する。.

富士24時間耐久レースを含む全7戦で争われるこのシリーズに、完全オートマチックトランスミッション(AT)のGRヤリスで参戦するチームが現れた。開発車両である「GR Yaris DAT Racing Concept」を持ち込んだのは、老舗レーシングチームのGR Team SPiRITだ。すでにラリー競技や市販車に採用されているDAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション)の精度を、さらにブラッシュアップすることを目的とした参戦とのこと。昨年のSUPER GTを制した山下健太選手山下選手いわく「普通のオートマチックは、コーナーに入る時にはシフトダウンしません。ブレーキを踏みながらコーナーに入っても、ギアはそのまま。旋回が終わりアクセルを踏み込んだ時点で、加速を検知して初めてシフトダウンします。でも、DATはブレーキを踏んで車速を落とすと、その時点でシフトダウンを開始するんです。しかもクルマの挙動が乱れないように、僕たちプロドライバーがやるブリッピング(エンジンの回転数を合わせるための空ぶかし)しながら。だから最適な回転数とギアでコーナーをクリアできるからタイムロスも違和感もないんです。おそらく、ほとんどの一般ドライバーは、簡単に速く安全に走ることが可能だと思います」「レースに出るアマチュアドライバーの方には、かなりのアドバンテージだと思います。たとえばシフトアップひとつとっても、勝手に最適値でシフトアップしてくれるのですから無駄に回転数を上げてタイムをロスしてしまうことがないんです。シフトダウンに関してはお話ししたとおり、ブレーキとステアリング操作だけに集中できますから、制動距離は飛躍的に短くなりますね。ラップタイムだけで言えば、過去最高タイムを更新するドライバーは多くいるんじゃないでしょうか」 確かに最初はDレンジで走って、シフトポイントやコーナリング中のギアの選択を学習すれば思い切ったドライビングができそうだ。だからといって、いわゆるジェントルマンドライバー(アマチュアドライバー)にのみ恩恵があるわけではなく、もちろんプロにも恩恵がある。 「僕たちプロの場合、速く走るということに限ればまだまだ人間の方が速いです。ですから予選では、パドルシフトでマニュアル走行をします。でも24時間耐久みたいなレースで、疲れてきたときにはDレンジに入れて走行すると思います。それにドライバーって、走りながら色々な操作をしているんです。たとえば、ブレーキバランスを変えたり、ピットからの指示で色々な設定を変えたり。そんなときにDレンジで走っていれば、ミスもしないだろうしタイムもそれほど落ちません。タイム的には、もてぎで言えばコンマ5秒前後しか変わらないところまで来ています」とのこと。SUPER GTの現役チャンピオンのマニュアル操作と、Dレンジでの走行がコンマ5秒以内の差とは、予想以上の精度だと感心させられる。では、どんな部分をブラッシュアップさせているのだろうか。 「現状のDATでも、ほぼほぼ完成に近いと思うんです。走りたいギヤを確実に選択してくれるし、シフトポイントも完璧。おそらくブレーキペダルを踏む踏力を感知して、スピードを予想してシフトダウンしてるんじゃないかな。そうすることで次のコーナーがタイトなのか、高速コーナーなのかを判断してくれる。だから変なシフトチェンジもしません。 ただ、予選でコンマ2秒削らないといけない場合はパドルで操作します。それは路面状況の変化や、タイヤの磨耗など、不確定要にはさすがにまだ対応できないので。それに同じコーナーでも1速下で引っ張ったり、上のギヤを使って走ったりと、人間の感性が優先することもありますから。でも、1年間走らせて最適化していけば最終的には人間を超える可能性もありそうですね」 予想以上に進化しているオートマチックトランスミッション。この先、ドライビングの楽しみという点ではどういう印象なのか聞いてみると「DATが進化したからといって、ドライビングが楽しくなくなることはありませんね。逆にもっとドライビングを楽しめるようになると思います。シフトチェンジを楽しみたい人はMTを選び、速く走りたい人はDATを選ぶようになるのでは? DATに限って言えば、ドライビングに対する高揚感は何ひとつ失っていません。もしかしたら、近い将来大半のドライバーがDレンジに入れてレースしているかもしれませんね」これまで、レースで速く走るにはMTでしっかりエンジンの回転数を合わせて……というのがセオリーだったが、もはやそのような時代は変わりつつある。この先、サーキットでも一般道のように、Dレンジでレースしたりスポーツドライビングを楽しむドライバーが増えていくことは間違いなさそうだ。1963年1月1日生まれ。埼玉県出身。東京写真学校入学後、オートバイ雑誌「プレイライダー」にアルバイトとして勤務。全日本モトクロス、ロードレースを中心に活動。1983年に「グランプリイラストレイテッド」誌にスタッフフォトグラファーとして参加。同誌の創設者である坪内氏に師事。89年に独立。フリーランスとして、MotoGP、F1GPを撮影。2012年より日本でレース撮影を開始する。

このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

weeklyascii /  🏆 94. in JP

ASCII ASCII.Jp 角川アスキー総合研究所

 

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。

ハイパワーガソリンエンジン日本車の行方 GT-RにレクサスIS500、エコの時代を生き延びるにはハイパワーガソリンエンジン日本車の行方 GT-RにレクサスIS500、エコの時代を生き延びるにはエコに厳しい時代なのに日本メーカーはハイパワーのガソリンエンジン車を販売している。国内で購入できる日本車としては、日産自動車の「GT-Rニスモ」が最高出力600馬力、トヨタ自動車の「レクサスIS500」が481馬力、「スープラ」が387馬力などとなっている。いずれもハイブリッドシステムなどを持たないガソリンエンジンのクルマで、GT-RはV型6気筒3799cc、レクサスIS500はV型8気筒4968
続きを読む »

アウディ「Q8 e-tronクワトロ S line」の洗練された走りはまさにフラグシップSUVアウディ「Q8 e-tronクワトロ S line」の洗練された走りはまさにフラグシップSUVアウディの「Q8 e-tron(イートロン)」は、フラグシップモデルである「Q8」のピュアEVだ。もともと“e-tron”は独立したEVモデルとして大型SUVとクーペタイプのGTをラインアップしていたが、マイナーチェンジを機にQ8シリーズへと組み込まれ、従来の「e-tron GT」「RS e-tron GT」は独立したモデルとなった。
続きを読む »

NISMOブランド40周年記念!タレントあらた唯さんがGT-R NISMOと新型スポーツカーを選んでNISMOブランド40周年記念!タレントあらた唯さんがGT-R NISMOと新型スポーツカーを選んでモータースポーツで活躍するNISMOブランドが40周年を迎えたことを記念して、タレントあらた唯さんがNISMOブランドの2台のスポーツカーをドライブし、お好みの1台を選びました。今回は、今夏に生産終了する「GT-R」のフラグシップモデル「GT-R NISMO(MY2024)」を紹介します。GT-R NISMOは、2014年に誕生し、ニュルブルクリンク北コースを当時の量産車最速記録で走行するなど、多くの名声を獲得してきました。2024年型のGT-R NISMOは、空力性能の向上など、進化を遂げています。
続きを読む »

NISMOの名を冠したスポーツカー、GT-R NISMOをタレントあらた 唯さんが試乗NISMOの名を冠したスポーツカー、GT-R NISMOをタレントあらた 唯さんが試乗ドライブ大好きタレントあらた唯さんが、NISMOブランドから誕生した2台のスポーツカーを試乗し、お気に入りの1台をチョイスしました。今回は、今夏に生産終了を迎える「GT-R」のフラッグシップモデル「GT-R NISMO(MY2024)」をご紹介します。
続きを読む »

『ONE PIECE』エッグヘッド編のED主題歌はmuque『ONE PIECE』エッグヘッド編のED主題歌はmuqueテレビアニメ『ONE PIECE』エッグヘッド編のエンディング主題歌が、Asakura(Vo&Gt)、Lenon(Ba)、takachi(Track make&Dr)、Kenichi(Gt)による4…
続きを読む »

R35型の日産「GT-R」の国内デビューから18年。2025年8月、ついにR35型GT-Rは生産終了となる。R35型は大小のマイナーチェンジを行いながら、世界一級のパフォーマンスを維持してきた。GT-Rが存在した意義と今後について考えていこう。R35型の日産「GT-R」の国内デビューから18年。2025年8月、ついにR35型GT-Rは生産終了となる。R35型は大小のマイナーチェンジを行いながら、世界一級のパフォーマンスを維持してきた。GT-Rが存在した意義と今後について考えていこう。R35型の日産「GT-R」の国内デビューから18年。2025年8月、ついにR35型GT-Rは生産終了となる。R35型は大小のマイナーチェンジを行いながら、世界一級のパフォーマンスを維持してきた。GT-Rが存在した意義と今後について考えていこう。
続きを読む »



Render Time: 2026-06-13 12:27:41