【サッカーコラム】マラドーナ探しの旅、亡くなってなお生き続ける伝説 ディエゴ・マラドーナ サカバカ日誌
1991年入社のサッカー大好き記者。年代・カテゴリーを問わず、サッカーの話題を書いていきます。2010年のサッカーW杯南アフリカ大会期間中、現地から連載した「サカバカ日誌」をリニューアル。日本代表やJリーグの陰に隠れがちなアマチュアリーグや大学、育成年代などドメスティックな話題を取り上げていきます。マラドーナが86年W杯メキシコ大会の時に着用したユニホーム目の前に広がるのはユニホームの山。ナポリ、バルセロナ、ニューウェルス・オールドボーイズ、そしてアルゼンチン代表の「セレステ・イ・ブレンカ(スペイン語で水色と白の意味)」。どれもマラドーナ本人が現役時代に着たユニホームだ。アルゼンチン代表のものは、あの世界一に輝いた1986年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会で着用していたものだという。泥と汗のシミが残るメッシュ地の1枚を手に取った。こんなに薄かったのか。当時の映像が頭の中に浮き上がってくる。アステカの太陽に照らされ、世界の注目を一身に浴びながらマラドーナは躍動していた。
「小さかったのでどんなプレーかは覚えてはいないですけど、1人だけ違う人がいたというイメージ。観客がおかしい感じになっていたんです。サッカーファンでなく、野球好きの父までも大騒ぎしている。何でこんなに騒いでいるんだ? って。子どもながらに思いました」サッカー少年となったが、サッカーよりもマラドーナそのものへの関心が膨れ上がった。当時の日本では、海外サッカーを見られる機会はあまりにも少なかった。マラドーナのスーパープレー見たさからイタリアにいる日本人の知り合いを頼りに、ナポリでプレーする映像を集め出した。 海外から「グッズすべて譲ってほしい」と巨額オファーを受けたこともあるが、永井さんは「売り物ではない」と取り合わなかった。ただし、マラドーナ本人に会ったことはない。あくまでモノへの執着心。そんな最強コレクターにとって、マラドーナとは何か?
強い衝撃を受けたのは、当時のスタジアムに掲げられたサポーターによる差別的な横断幕の数々。イタリアには貧富の格差という南北問題があった。貧しい南部のナポリに対し、裕福な北部のクラブ、ユベントス、ACミランなどのサポーターは、現代では考えられないような罵詈(ばり)雑言を公然と浴びせていた。欧州におけるサッカーとは、社会問題を抱える街の代理戦争の性質が強い。マラドーナ自身、ブエノスアイレス郊外の貧民街の出身。86-87年シーズン、クラブに初のスクデット(リーグ優勝)をもたらしたマラドーナがナポリで神格化されたのも、そういった歴史的な背景があったからにほかならない。
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