パウエルFRB議長、コロナ禍で「あらゆる手を打った」

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パウエルFRB議長、コロナ禍で「あらゆる手を打った」 課題は影響の度合いと期間を抑制し、長期的なダメージを避けることだった FRB

2020年2月下旬、私は国外で行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席した。当時、米国は史上最長の景気拡大局面にあり、連邦準備制度理事会(FRB)の同僚と私は新型コロナウイルスの動向を注視してはいたものの、それが米国内で大きな影響を及ぼす可能性の高いものだとはまだ考えていなかった。だがその週末、ウイルスが急速に、かつ広域に拡大していることが明らかになった。ウイルスの影響は、私が考えていたような遠くの国に限られたものではなく、地球上のあらゆる場所に及ぶだろうという確信を持ち、帰路に就いた。

一週間後、一つの議題について話し合うため緊急政策会合を開いた。議題は「非常に困難な状況が見込まれる期間を国民が乗り越えるため、我々にはいかなる支援が可能か」ということだった。急速に広がるパンデミック(世界的大流行)に対処することは、主に医療従事者や専門家の領域であり、米国の中央銀行に実際何ができるのかという疑問の声もあった。だが、我々は積極的な行動に出なければならないとの結論を出した。米国経済に対する危機は深刻だった。課題は、影響の度合いと期間を抑制し、長期的なダメージを避けることだった。

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