ナカバヤシ、役員室からフリーアドレス 会話活発に

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ナカバヤシ、役員室からフリーアドレス 会話活発に
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どっしりとした机とソファーが並んでいた役員室が一変。長い机の席に自由に座り、ざっくばらんに話す。製本大手ナカバヤシは経営陣が働き方改革に率先して取り組むため、役員室をフリーアドレス制にしました。

は2020年12月、役員室にフリーアドレス制を導入した。大阪市内の本社ビルの建て替えに合わせて経営陣が働き方改革に率先して取り組もうと、どっしりとした机とソファセットが並んでいた役員室を一変させた。大手企業では珍しい取り組みは、役員間だけでなく社員とのコミュニケーションにも効果をもたらしている。

本社ビルの改修を率いた「建て替え委員会」に湯本秀昭社長が求めたのは2つ。役職や年齢の上下関係なくコミュニケーションが活発になることと、多様な働き方に対応することだ。委員会が提案したのが役員室のフリーアドレス制。湯本社長は「正直に言うと、自分のスペースがないことのイメージが湧かなかった」と振り返る。 一続きの長い机は白を基調とし、フロアの色と合わせ紫の椅子が4つ並ぶ。大阪と東京に分かれた8人の役員で使う。新しい発想を得たいときは見晴らしのよい窓際の席、データを見ながら集中して考えたいときは奥の席を選ぶなど、徐々に使い方に慣れてきた。社員とのやりとりにもプラスとなっている。従来は役員が大きな机のある自席に座り、社員は立って新規事業や進捗状況などを説明していた。今は向かい合って座る椅子やプレゼン用のソファがあり、役員と同じ高さで話をする。秋田良治執行役員は「立ったままでは報告、説明しかできなかった。同じ視線になり相談までしやすい」と話す。

個人の荷物は毎回、可動式の引き出しと室内のロッカーにすべて収納する。「以前は机の上に決裁の書類がいつも積み上がっていた」と湯本社長は苦笑いする。新型コロナウイルス禍で在宅勤務を進めるため書類のデジタル化を進めるなか、フリーアドレス制の実践により、紙をベースとした働き方から脱却する必要性を一層感じたという。

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