オリックスは日本シリーズ第５戦（２日、甲子園）で自慢の中継ぎ陣がつかまり痛恨の逆転負け。阪神に３８年ぶりの日本一王手をかけられたが、日本一連覇には大エース・山本...
２―０の８回、中嶋聡監督（５４）は、７回まで４安打無失点の先発・田嶋大樹投手（２７）から、コンディション不良で２試合ベンチ外だった山崎颯一郎投手（２５）をマウンドに送ったが３連打で１点差に。なおも１死二、三塁で宇田川優希投手（２４）にスイッチも森下、大山に連続適時打を浴び、継投が失敗した。
今季は中継ぎ陣のコンディション維持のため２連投、２５球までと決めていたが、この日は宇田川の３日連続登板を解禁。指揮官は「状態はいいと聞いていた」と話せば、厚沢和幸投手コーチ（５１）は「中継ぎのスペシャリスト。ピンチを何度も救ってくれている。体の状態を確認して起用した」とかばった。その上、ファンの歓声、雰囲気が「二段階上がっている」（厚沢コーチ）とプレッシャーも増大する中で「ポストシーズンでは先発投手が予想より早く降板して中継ぎ陣全体の負担も大きくなった」（チーム関係者）と２つの要素が重なり耐えきれなくなったのが真相だ。 この日は第１戦（１０月２８日）で６回途中１０安打７失点と散々だった山本もベンチ入り。第６戦（４日）で先発予定だが、厚沢コーチはその意図について「由伸に限らず全員、どこでも投げられるように準備させている」とスクランブル登板も辞さない構えを示した。
前出関係者は「打線も期待薄で由伸、宮城がピシャッと抑えるしかない。由伸は連投も志願するのではないか」と第７戦のリリーフ登板を大予想。２０１３年の楽天日本一で、田中将大は第６戦に１６０球で完投負けも翌日の第７戦に９回を抑え、胴上げ投手を置き土産に米大リーグへと羽ばたいた。伝説の再現となるか。（山戸英州）
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