アメリカでは同国最大の石油パイプラインが停止し、バイデン政権は「最優先事項」と位置づけて混乱回避に動きます。背景には何があるのでしょうか。5月11日、日本経済新聞朝刊のポイントをお届けします。朝刊1面を読もう
は、パソコンやサーバーを通じてシステムを破壊し、情報を盗んだり、業務を妨げたりします。米国では、石油を各地に運ぶパイプラインがサイバー攻撃を受け、停止しました。このパイプラインは南部と東部をつなぐエネルギーの大動脈です。米国政府は混乱を避けるため、緊急措置を導入する事態になりました。
サイバー攻撃は、システムを停止させ、解除と引き換えに金銭を要求する手法が主流です。しかし最近は、工場や水道などインフラそのものにダメージを与えようとする事例も急増しています。インフラを狙ったサイバー攻撃の「被害」は2020年に世界で468件と、19年の1.5倍になっています。 背景には、あらゆるものがネットワークにつながるIoT化が影響しています。犯罪集団に付け入る隙を与えているとも指摘されています。また、安全保障への脅威や重要製品の供給停止を狙って、国家が関与するケースが多いという見方もあります。企業には危険性を十分に理解して適切な対策を取ることが求められています。
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