イニエスタ、コロナ禍で年俸歩み寄り…神戸と2年の契約延長 記者会見したイニエスタは「信頼されている、大切にされていると感じられるのが一番のキーポイントだった。新たな挑戦に(神戸に加入した)3年前と同じ熱い思いで臨みたい」と理由を話した
サッカーJ1のヴィッセル神戸は11日、所属する世界的スター選手で、元スペイン代表MFのアンドレス・イニエスタ(37)と新たに2年間の契約を結んだと発表した。東京都内で記者会見したイニエスタは「信頼されている、大切にされていると感じられるのが一番のキーポイントだった。新たな挑戦に(神戸に加入した)3年前と同じ熱い思いで臨みたい」と理由を話した。
イニエスタは11日が37歳の誕生日。昨年12月にカタールで行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で右太ももを痛め、オフに手術。日本でリハビリに努め、5月1日のJ1リーグ、サンフレッチェ広島戦で、142日ぶりに実戦復帰を果たしたばかりだった。イニエスタは「自分がピッチで表現できる最高のプレーで(日本のサッカー界に)何かを残していければ。神戸を強いチームにしていく、さらに高みにつれていくことにモチベーションを感じている」と抱負を話した。 会見に同席した三木谷浩史会長は「神戸で選手としての集大成をしてくれることに敬意を表したい」と、2020年元日の天皇杯でクラブに初タイトルをもたらした恩人の決断を歓迎。「コロナ禍で厳しい状況の中、経済面でもかなり歩み寄りをしてくれた」と前回契約時からの年俸の減額をにおわせた。
イニエスタは「魔術師」と称される巧みなパスワークを武器に、スペイン1部リーグの強豪、バルセロナで長くプレー。10年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で母国を優勝に導くなど、スペイン代表でも活躍した。18年夏に年俸約30億円(金額は推定)の完全移籍で、神戸に加入した。