【解説】初の現役ドラフト、制度の趣旨守られ仕組み自体は機能 新天地で選手が活躍してこそ成功 - プロ野球 : 日刊スポーツ

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【解説】初の現役ドラフト、制度の趣旨守られ仕組み自体は機能 新天地で選手が活躍してこそ成功 現役ドラフト NPB

出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる「現役ドラフト」が9日、オンラインの非公開で初めて行われた。日本野球機構(NPB)の保科求己法規室長が議長を務め、午後1時から約45分で終了。同5時に指名結果が発表された。楽天オコエ瑠偉外野手(25)が巨人に、阪神陽川尚将内野手(31)が西武に、日本ハム古川侑利投手(27)がソフトバンクに移籍が決まるなど、実績のある選手も含まれた。希望球団による2巡目指名は行われなかった。【解説】思った以上の選手が出てきた印象を受けた。1軍通算301試合の阪神陽川、同236試合の楽天オコエ、同194試合のヤクルト渡辺ら、それなりに1軍実績のある選手がそろった。「他球団でチャンスを」という球団の親心であれば、制度の趣旨は守られたと言える。また、人気のある選手を出すことで暫定指名順位を上げようとしたのであれば、制度の仕組み自体が機能したことになる。

球団個々にみることで、それぞれの思惑も見えてくる。日本ハムは今季34試合登板の古川侑を出し、同0試合、通算でも7試合の西武松岡を選んだ。同じ右の中継ぎタイプ。一見すれば首をひねりたくなるが、まだ22歳の松岡の伸び代に期待しながら5歳の若返りを選んだか。ロッテは左の若手筆頭と期待されながら伸び悩んでいる成田を出した。ヤクルトに移るが、力勝負のパよりセの方が合うかも知れない。代わって、意外性の打力を秘めるオリックス大下を獲得。得点力アップが課題だけに、チーム事情には沿っている。 一方で、移籍先で即レギュラーや1軍が確約される選手は、ほぼいないだろう。当然、ここから新たな競争が始まる。12人の中から新天地で成功する選手が1人でも多く出て初めて、現役ドラフトは成功したと言える。【NPB担当=古川真弥】

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