【日曜に書く】論説委員・藤本欣也 香港人は本当に敗れたのか 習近平氏がひな壇で、ある人物と立ち話をする写真である。手もみをするように立つ男は国務院香港マカオ事務弁公室の夏宝竜主任(68)。中国政府で香港政策を統括する人物だ。
習氏がひな壇で、ある人物と立ち話をする写真である。手もみをするように立つ男は国務院香港マカオ事務弁公室の夏宝竜主任(68)。中国政府で香港政策を統括する人物だ。習氏が浙江省のトップを務めていたときの腹心だった。同省内の2千を超すキリスト教会を破壊した「壊し屋」の異名をとる。
「しっかり頼むぞ」「はい、お指図通りやっております」。そんな会話が聞こえてきそうな1枚だった。今年の全人代では香港の選挙制度の改悪が決まり、2019年の大規模デモを主導した民主派は徹底的に排除されることになった。言論や集会の自由を制限し、その後、民主派勢力を一網打尽にすることになる国安法の導入を予期していた人物がいた。PR予算案が2度否決されると、行政長官は辞職しなければならない。戴氏が想定していたXデーはこの後だった。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む: