【新テロ時代】ローンオフェンダー考①独善的テロリストの誕生 冷徹に計算された暴力

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【新テロ時代】ローンオフェンダー考①独善的テロリストの誕生 冷徹に計算された暴力
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ローンオフェンダー考①独善的テロリストの誕生 冷徹に計算された暴力 銃撃事件を起こす前の山上のツイッターアカウントのフォロワー数は、わずか1人。それでも逮捕直前まで、自身の思想信条の断片を細々と発信し続けた。

テロリズムが専門の明治大公共政策大学院特任教授、小林良樹の著作によれば、テロの定義については学説上いまだ見解が分かれているが、おおむねのコンセンサスがある基本的な要素として①政治的な動機②恐怖の拡散③暴力の使用・暴力による威嚇-が挙げられる(『テロリズムとは何か』慶応義塾大学出版会)。

1980年代以降、イスラム過激派による組織テロが激化し、2001年の米中枢同時テロでピークに達すると、米欧各国が対策を強化。既存テロ組織の掃討を進めた結果、国内自立型の攻撃が主流となる。その中でも特に単独犯の形態が「ローンウルフ」「ローンオフェンダー」と呼ばれるように。事前の兆候がつかみにくく、組織テロよりはるかに対処が困難という特徴がある。 米連邦捜査局(FBI)がローンオフェンダーによる52件のテロ事件を調査したリポートによれば、容疑者の96%が他人に発見されることを意図した文章やビデオなどを作成していたという。「彼らが完全に孤立することはない」とFBIは未然防止の観点からこの点に注目するが、孤立ゆえにつながりを求めるとみることもできるだろう。海外での先行研究によれば、ローン型テロでは反人工中絶や反性的少数者の立場からの犯行など動機・目的も多様化し、レイシズム(人種主義)やヘイトクライム(憎悪犯罪)との境界も曖昧になっている。伝統的な「政治的な動機」というテロ要素に、厳密には当てはまらない混沌(こんとん)が新たなテロ時代の地平をなす。

山上の一連のツイートについて犯罪心理学が専門の目白大准教授、財津亘に分析を依頼した。単語の出現頻度や単語間の関連性を調べる「共起ネットワーク」という手法で年ごとに解析してもらったところ、アカウント開設初年で「統一教会」は17回、「安倍」は8回登場。翌年も「安倍」24回、「統一教会」17回で、出現頻度も高かった。 もっとも使用文脈をみると、「安倍」の場合は集団的自衛権やコロナ政策など統一教会とは関連のないトピックが多い(図解参照)。財津はこうした傾向から「両者は常に意識下にはあったが、2つをつなげて話題にすることはあまりなかった」と指摘する。テロリストの思想にくみしないことが国際的な報道の潮流となる中、日本では教団に翻弄された山上の半生が過度にクローズアップされ、危うい同情論が人口に膾炙(かいしゃ)した。勾留中の山上のもとには激励の手紙が多数寄せられ、山上はそのすべてに目を通しているという。事件後に得た他者からの共感こそ、山上がその暴力の延長線上に見据えていたものなのではないか。(呼称、敬称略)社会を震撼(しんかん)させた安倍晋三元首相銃撃事件から8日で1年。この間、岸田文雄首相を狙った模倣犯的な事件も発生、新たなテロ時代の到来が叫ばれる。社会から孤立したローンオフェンダーの実相に迫り、脅威への備えを考える。特定組織に属さない単独のテロ犯のこと。単独を意味する「lone」と、攻撃者を意味する「offender」を組み合わせた言葉。犯行手段・方法について外部からの指揮・指示を受けず、個人で考案・実

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