ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組日本28―22サモア(28日・トゥールーズ)日本代表はサモア代表に28―22で競り勝ち、2大会連続の決勝トーナメント進出に王手をかけた。…|BIGLOBEニュース
日本代表はサモア代表に28—22で競り勝ち、2大会連続の決勝トーナメント進出に王手をかけた。サモアは後半7分に危険プレーで一発退場が1人出て、14人で戦う数的不利な状況に置かれながら試合終了の残り15分で2トライを挙げ猛追。正念場となった終盤で日本はNO8の姫野和樹主将(29)=トヨタ=を中心に「侍タイム」を発動。トライを挙げ、さらにボールを奪う代名詞「ジャッカル」と奮闘した姫野のキャプテンシーを、担当の大谷翔太記者が「見た」。
サモア戦の苦しい試合終盤。桜の戦士たちは「侍」の声をかけ合い、必死に耐えた。相手は14人で、25—8だった後半25分から許した2トライ。姫野主将は「きつい時間帯があるのは分かっていた。きつい時間帯で『侍タイム』という言葉を自分たちで作って。そういった状況で『侍』コールをかけて皆で同じ絵を見ることができた」と明かした。 「侍タイム」は姫野を中心に作られた造語だ。12—18だった後半15分から突き放された、第2戦のイングランド戦(12●34)がきっかけ。きっ抗した展開でも集中力を切らさず、まさに侍のように研ぎ澄まされた精神状態を保つという意図がある。ジョセフ・ジャパンでは、19年日本大会から宿舎に赤い甲冑(かっちゅう)「カツモト(映画ラストサムライに登場した架空の侍の名前)」が飾られる。今大会も相手チームに刀を贈るなど、侍は戦う精神の象徴として常に共にある。
姫野は攻守でけん引した。後半9分にラインアウトモールから今大会初トライ。その5分前には自陣での守りで19年大会で代名詞となった「ジャッカル」も披露。そのまま叫び、拳を突き上げチームを鼓舞。同じサモア戦でトライを挙げた4年前は「へへへ」と表情を崩したが今は違う。「僕はチームが勝てればそれでいい」と、優勝を目指すチームを束ねる風格を漂わせる。 リーチ主将の背中を追いかけ続けた4年前。今は「超えないといけない」と日本初の4強、そして頂点を見据える。「今まで通り、皆で同じ絵を見て一貫性をもって準備していく」と姫野。アルゼンチンとの大一番へ、“令和の侍”たちの団結は固い。(大谷 翔太)
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