【トゥールーズ(フランス)26日=大谷翔太】日本代表は日本時間29日に1次リーグ第3戦のサモア戦を迎える。互いに1勝1敗で、決勝トーナメント(T)進出へ負けられない一戦を前に、4大会連続出場のフッカ
油断は1ミリもない。堀江が一つ一つの言葉に“熱”を込めた。2大会連続の決勝T進出へ負けられない第3戦は、15、19年大会でも対戦したサモアが相手。初の8強入りした4年前は38―19の快勝だったが、25日の公開練習後に「僕たちは、ハングリーに1試合1試合を勝っていかないといけない。次の試合に全てを懸けたい」と決意表明。チーム最年長の37歳が、日本代表33選手の思いを代弁した。
勝利のカギを握るのがFW戦だ。22日のアルゼンチン戦に臨んだサモアの先発FW8人の合計体重は、952キロ。日本の前戦イングランド戦(12●34)の先発8人より60キロも重い。スクラムでは「重たさは絶対にある。そこをどう消すか、前3人(プロップとフッカー)で話しながらやっていく」と堀江。世界屈指のFW陣を誇るイングランドには、スクラム成功率85・7%をマーク。敗れたものの、世界で通用するスクラムを見せつけた。 陰で支えてくれる仲間の熱意も背負う。毎試合、登録23人から漏れる選手がいる。堀江も、スーパーラグビーのレベルズに所属した14年など、同じ立場を経験しただけに「すごくつらい」と吐露。登録外の選手は、深夜まで対戦相手の分析をし、練習相手としてチームの勝利のために汗を流す。堀江は「自分たちの時間を犠牲にしてやっていることが、僕らのモチベーションになる。出ていない選手のために、僕らは体張らなあかんな、と。なくてはならない存在」と、チームスローガンでもある「Our Team(私たちのチーム)」の精神を改めて強調した。
公開練習では、ラインアウトのスローイングも映像を見返しながら繰り返し確認。サモアとはW杯直近2大会では負けなしだが、7月のテストマッチ(札幌)は22―24で敗れており通算成績も5勝12敗だ。一戦必勝の80分間へ堀江は「サモアも強い。イングランド戦以上の、あの時より強いスクラムを組みたい」と静かに牙を研いだ。FW戦を制し、ゲームを支配する。(大谷 翔太)
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