【トゥールーズ11日=大谷翔太】 ラグビーW杯で初の優勝を目指す日本代表は、10日の初戦、チリ戦に42―12で快勝した。チームが6トライを挙げてボーナス点「1」を獲得する中、司令塔のSO松田力也(2
9)=埼玉=はキック6本を全て成功させた。次戦のイングランド戦は1次リーグ突破をかけた大一番で、着実に点数を重ねる試合運びが必須。その右足に重圧がかかる松田の状態と、キック成功の秘訣(ひけつ)を担当記者が「読み解く」。松田のキックが抜群の安定感を見せた。前半10分、右中間約35メートルから蹴ると、ボールは2本のポールの間を通る。前半ラストプレーには、左の角度のないところから約40メートルを成功。この日は左、中央、右といずれの方向からも6本全てを成功させた。「自分のキックを蹴れば入ると思っていた。自信を持って、重圧の中でもリラックスして蹴ろうと思った」とうなずいた。 成功の秘訣は、蹴る前の“抜刀ルーチン”にある。助走をする前に、左手で刀を抜くように右下から左上へ何度か体を開く。そして、間を置いてからキックに入る。松田いわく「ポイントは、左腕の開き方、右肩、右肘の使い方」。ともにルーチンを確立した佐藤義人トレーナーによれば、特に蹴った瞬間の右肘、右肩の位置でキックの方向性が決まるという。 例えば左手の引きが甘く右肩が下がると、ボールは右にそれる。軸足が近かったり、体を開きすぎると引っかけて左にそれるなど、外した方向でどこが原因かを追究できる“方程式”を確立している。ルーチンは、上半身の理想の動きを確認するためのもの。下半身と連動させることも、ポイントの一つとなる。W杯前最後のテストマッチ、イタリア戦では、2本蹴ってともに失敗。試合後、ともに佐藤トレーナーの下でトレーニングするフッカー堀江翔太(埼玉)からは、ある指摘をもらった。 練習がハードな合宿、国内5連戦などで疲労もたまった中での試合。堀江は「佐藤さんの教えができないような体つきになっている」と感じたという。上半身の動きに硬さを感じ、ストレッチ法などを伝授。「上半身と下半身のバランス、そういう細かいところを見直した」と松田。イタリア戦(21●42)で見失った方程式を取り戻し、チリ戦で結果を残した。 1次リーグ突破へ負けられないイングランド戦は、初戦のアルゼンチン戦で全27得点(PG6、DG3)をキックで生み出したSOフォード=写真、ロイター=と相まみえる。格上相手にトライチャンスは多くない。重圧の中、ルーチンを発揮できるかがカギとなる。控えだった19年W杯の後は「チームを勝たせる10番になりたい」と思い描いてきた4年間。松田にとっては、思いを晴らす舞台となる。2015年W杯イングランド大会の1次リーグ初戦、南アフリカ戦で24得点を挙げて大金星(34〇32)に貢献した五郎丸歩は、両手を合わせて指を立て、拝むようなポーズを取ってからキックするルーチンを採用。このポーズが大きな話題となり、同年の新語・流行語大賞の候補となり、ブロンズ像まで作られた。▽金足農野球部 18年の全国高校野球選手権で秋田代表・金足農のエース、吉田輝星(現日本ハム)が中堅の大友朝陽と合わせて右手で抜刀する「シャキーンポーズ」を披露。.
9)=埼玉=はキック6本を全て成功させた。次戦のイングランド戦は1次リーグ突破をかけた大一番で、着実に点数を重ねる試合運びが必須。その右足に重圧がかかる松田の状態と、キック成功の秘訣(ひけつ)を担当記者が「読み解く」。松田のキックが抜群の安定感を見せた。前半10分、右中間約35メートルから蹴ると、ボールは2本のポールの間を通る。前半ラストプレーには、左の角度のないところから約40メートルを成功。この日は左、中央、右といずれの方向からも6本全てを成功させた。「自分のキックを蹴れば入ると思っていた。自信を持って、重圧の中でもリラックスして蹴ろうと思った」とうなずいた。 成功の秘訣は、蹴る前の“抜刀ルーチン”にある。助走をする前に、左手で刀を抜くように右下から左上へ何度か体を開く。そして、間を置いてからキックに入る。松田いわく「ポイントは、左腕の開き方、右肩、右肘の使い方」。ともにルーチンを確立した佐藤義人トレーナーによれば、特に蹴った瞬間の右肘、右肩の位置でキックの方向性が決まるという。 例えば左手の引きが甘く右肩が下がると、ボールは右にそれる。軸足が近かったり、体を開きすぎると引っかけて左にそれるなど、外した方向でどこが原因かを追究できる“方程式”を確立している。ルーチンは、上半身の理想の動きを確認するためのもの。下半身と連動させることも、ポイントの一つとなる。W杯前最後のテストマッチ、イタリア戦では、2本蹴ってともに失敗。試合後、ともに佐藤トレーナーの下でトレーニングするフッカー堀江翔太(埼玉)からは、ある指摘をもらった。 練習がハードな合宿、国内5連戦などで疲労もたまった中での試合。堀江は「佐藤さんの教えができないような体つきになっている」と感じたという。上半身の動きに硬さを感じ、ストレッチ法などを伝授。「上半身と下半身のバランス、そういう細かいところを見直した」と松田。イタリア戦(21●42)で見失った方程式を取り戻し、チリ戦で結果を残した。 1次リーグ突破へ負けられないイングランド戦は、初戦のアルゼンチン戦で全27得点(PG6、DG3)をキックで生み出したSOフォード=写真、ロイター=と相まみえる。格上相手にトライチャンスは多くない。重圧の中、ルーチンを発揮できるかがカギとなる。控えだった19年W杯の後は「チームを勝たせる10番になりたい」と思い描いてきた4年間。松田にとっては、思いを晴らす舞台となる。2015年W杯イングランド大会の1次リーグ初戦、南アフリカ戦で24得点を挙げて大金星(34〇32)に貢献した五郎丸歩は、両手を合わせて指を立て、拝むようなポーズを取ってからキックするルーチンを採用。このポーズが大きな話題となり、同年の新語・流行語大賞の候補となり、ブロンズ像まで作られた。▽金足農野球部 18年の全国高校野球選手権で秋田代表・金足農のエース、吉田輝星(現日本ハム)が中堅の大友朝陽と合わせて右手で抜刀する「シャキーンポーズ」を披露。
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