【丸紅新電力が電力小売り事業から一部撤退へ】 5大商社の一角、丸紅傘下の「丸紅新電力」が電力小売り事業から一部撤退を始めました。長引く資源高にウクライナ侵攻、そして円安がとどめを刺しました。電力業界は“総崩れ”の状況です。
2011年に設立された丸紅新電力は、大手電力会社以外で700社以上ある「新電力」業界で、トップ20に入る大手新電力だ。特に小規模の工場や店舗といった「高圧」部門を中心に顧客を獲得してきた。
すでに丸紅新電力は、体力を消耗しきっていた。20年末から21年初めに襲った寒波による電力需給逼迫(ひっぱく)で、顧客に販売する電力を仕入れる日本卸電力取引所(JEPX)のスポット価格は、1kWh当たり150円を突破するなど例年の10倍以上の水準まで爆騰。「逆ざや」による大量のキャッシュが流出した。今期に入ってからは資源高に苦しめられた。世界的な脱炭素シフトにより、火力発電の燃料である石炭やLNG(液化天然ガス)の価格が上昇。JEPXのスポット価格も例年の2〜3倍に高騰し、キャッシュ流出が止まらない状況が続いていた。 とうとう丸紅新電力は電力小売り事業からの一部撤退を余儀なくされた。決定打となったのは、ロシアによるウクライナ侵攻、そして円安だ。ウクライナ侵攻と円安の“ダブルパンチ”と、さらにエネルギー価格が高騰し、これ以上のキャッシュ流出に耐えられなくなったのだ。
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