【ジョセフ日本の7年】<中>強化へ「遺産」生かせ 勝ち取った世界トップ「ハイパフォーマンスユニオン」強豪との対戦増

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【ジョセフ日本の7年】<中>強化へ「遺産」生かせ 勝ち取った世界トップ「ハイパフォーマンスユニオン」強豪との対戦増
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ラグビー日本代表はW杯フランス大会を1次リーグ(L)2勝2敗で終え、2大会連続の8強進出を逃した。スポーツ報知では、3回連載で激闘の道のりを振り返る第2回。

サンウルブズは19年W杯日本大会に向けた強化の一環として、日本代表らを集めて16年から南半球最高峰リーグ「スーパーラグビー(SR)」に参戦した日本チーム。各国代表が多数所属するニュージーランド(NZ)、オーストラリアなどのチームと強度の戦いを通して経験値を上げた。しかし20年限りで解散し、代表戦以外で国際経験を積む場がなくなった。さらにコロナ禍で20年は1年間、代表活動ができなかった。

開催中のフランスW杯で1次リーグ全4組の首位を占めた欧州勢は、いち早くリーグ、代表戦を再開させた。日本と同じD組で4戦全勝のイングランドは、今回のW杯前までテストマッチ36戦を行ったが、日本は17戦。今年7月のオールブラックス・フィフティーンなど準代表クラスとの5試合を含めても、国際舞台の経験値の差は歴然だった。 27年オーストラリアW杯に向けては“ジョセフの遺産”が大きな役に立つ。19年大会8強の実績が評価され今年5月、日本が伝統的強豪国「ティア1」に仲間入りし、世界トップの新たな枠組み「ハイパフォーマンスユニオン(HU)」に認定された。日本協会の岩渕健輔専務理事は「間違いなく日本の発言に耳を傾けてもらえている」と期待する。19年W杯前は開催国の地の利で強豪国との対戦を組めるようになり、24年は6~7月にイングランド戦など5試合、9~10月にNZ戦など6試合の国内開催が決まった。

強豪との対戦増の追い風に乗って、若手発掘、選手層の厚さを増す別の機会も増やしたい。ジョセフHCが常に求めてきた「プレッシャーの中で一貫性を持ってプレーできるか」を試すには、SRのように国際試合と遜色ない強度の試合、準代表チームを編成しての試合が欠かせない。ジョセフHCの残した最も大きな功績といえる「HU」の肩書を生かせるかは、協会サイドに問われている。(大谷 翔太)

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